『困ってるひと』

 大野更紗『困ってるひと』ポプラ社文庫2012年初版を読んだ。この難病闘病記、悲惨極まりないが笑いを誘う。驚嘆。
《 群像編集部編『21世紀の暫定名著』で挙げられている「名著」のリスト 》
 http://amberfeb.hatenablog.com/entry/2017/02/02/184959
 上記で荻上チキが挙げていなければ縁がなかった本。引用したい箇所が多すぎる。

《 なにがあっても。
  悲観も、楽観もしない。
  ただ、絶望は、しない。 》 333頁

 後世に遺る著作だろう。
 https://twitter.com/wsary

 モンミュゼ庄司美術館の展示を終えて自宅へ届けられたセメントと小石を組み合わせた作品を、昨夕自室へ置く。重い。 見た目よりずっと重い。下手するとぎっくり腰になりそう。けれども、作品は軽快。椹木野衣アウトサイダー・アート入門』 幻冬舎新書2015年初版、「終章 アウトサイダー・アートの真実」のくだりを想起する。

《 なかには、どういう理由かもわからぬまま、見る者を一方的に魅了して離さない絵もきっと存在する。 苦難を余儀なくされたすえの描かれたものかどうかと、この魅力とは、それ自体としてはいっさいの関係がない。そこには、 そのような絵が存在するという事実だけが存在する。 》 325頁

 これなんだよなあ。

 昼前、三嶋大社の宝物館で催されている知人たちのグループ展へ歩いていく。挨拶、挨拶、久闊を叙す。私がこれがいいと推した、 主宰者の一点、会員の絵とコラージュ作品に、ワカル人がいてくれた、と主宰者から喜ばれる。作品について主宰者と語り合う。 制作した人が訴えたかった点を過たず見出す人は、意外にもなかなかいないようだ。作品の良し悪しの判断の前に、制作者の意図を 探る。そこから感じ取れ見えてくる作品の背景と内実。描写力、表現力、構成力そして構想力。ま、一般の絵では描写力と表現力まで。 プロの絵で構成力。一流の絵で構想力。見る人に構想力まで考えさせる絵は、それこそ希少。私にはそこまでの眼力はない。

 ネット、いろいろ。

《 一枚の絵をある人は一筆書きのようにさらっと描く。ある人は何ヵ月もアトリエにこもって描く。
  どちらがいい絵になるか。それはわからない。絵の価値は、作業時間に比例しない。 》 文壇高円寺
 http://gyorai.blogspot.jp/2017/04/blog-post_24.html

《 毎日教えてる舞台芸術とメディアの学校ISMASの生徒たち。昨日訪問した美術学校の生徒も数人受けにきた。 アルジェリアでは高校以上学費は全国民無料なので授業は誰でもどこでも自由受講可。もちろん病院も無料。 》 Un Yamada
 https://twitter.com/uncoubou/status/857003224410279936

《 『方法異説』の訳が覚悟していたよりひどい。手抜きもいいところだ。憤死しそうだ。カルペンティエールが哀れだ。 》  柳原孝敦
 https://twitter.com/cafecriollo/status/856508027658092545

 続くツイートで具体例を挙げている。この本は出版を知らなくて買っていない。

《 神田神保町書肆街考』について 》 鹿島 茂
 https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=3242

《 国のために国民の命を犠牲にするんじゃなくて、国民の命のために国を犠牲にすべきだろうが国よ。 》 吉村萬壱
 https://twitter.com/yoshimuramanman/status/856766680810242048

《 釈明会見で俺の絵のついたネクタイしてくれなくていいですよ!
  もぅ〜っ 》 貞本義行@腰痛
 https://twitter.com/Y_Sadamoto/status/857026610196762624

《 前年の貯蓄が増えたそうです。
  国民はお金は使いませんということです。

  アベノミクスってマイナス経済のことでしょうか。 》

《 反論するときにやたら
  「海老でんすがどうたら・・・」と言う奴 》

《 「寒い国から来たシッパイ」
  ダジャレが不調で、スべってばかり、寒い、寒い、と言われている男の物語。今年最大の「問題」作。 》 山田正紀
 https://twitter.com/anaryusisu/status/856843157014691840