『『日本文学史序説』補講』

 加藤周一『『日本文学史序説』補講』ちくま学芸文庫2016年2刷、「第一講」を読んだ。これは凄い。菅原道真について。

《 彼の場合、中国の影響だけでなく、例外的に非常に能力のある政治家だった。だから陰謀にあって没落したのですが、日本でもっとも有能な行政官としてよく見て、ほとんど調査した。自分で大臣を辞め、没落して九州へ行く際さえも周りにあるものを観察しました。それは行政的な立場からの観察で、例外です。 》 70頁
 対する紀貫之の『土佐日記』では。
《 途中の民衆の状態がどうなのか、豊かなのか貧乏なのか、産物は何か、役人に腐敗はあるのかないのか、そういうことを全然観察していない。  》 71頁
《 後の時代にどっちが主流になったかというと、『土佐日記』。江戸時代を通していまの文部科学省の役人までずっと続いています。 》  72頁
《 明治になってからの日本人が、驚くべき観察力を発揮したのは岩倉遣米遣欧使節団です。あれはすごい。実に広く深く観察し、正確に記述し、その解釈はほとんど間違っていなかった。 》 72頁
《 法律という外的規制と同時に、内的な自発性をもっている倫理的価値へのコミットメントはどうしても必要なので、その二つを使って社会を運転するのだから、法律だけではうまくいかないといっている。 》 72頁
《 それで結局つくったのは天皇制、国家神道でした。(中略)彼らは実際に教会へも行っています。信仰はないけれど、米国で教会が 生きている役割は重大だということで礼拝にも行ったのです。 》 73頁

 先に読んだ原武史『日本政治思想史』の26日の引用につながる。

 朝、源兵衛川上流部のヒメツルソバを抜く。十時前に早三十度越えの炎天下、三十分ほどで終了。シャワーを浴びる。
 午後雲が広がりやや涼しくなったので、ブックオフ長泉店へ自転車で行く。太田忠司『僕の殺人』講談社ノベルス1990年初版、 モーリス・ルブランルパン、最後の恋』ハヤカワ・ミステリ2012年8刷帯付、小畑陽次郎・横島誠司『名作文学に見る家』朝日文庫 1997年初版、阿刀田高ほか『眠れなくなる夢十夜新潮文庫2017年初版、ウィリアム・モール『ハマースミスのうじ虫』創元推理文庫 2006年2刷、計540円。帰宅すると汗びっしょり。

 ネット、いろいろ。

《 三島の地には、我々日本人が恋い焦がれるものが沢山ございます。 》 トロンコーニ
 http://www.tronconi.jp/index.html

《 「ゲンロン0 観光客の哲学」書評を集め「観光客」を理解する 》 もしくは、こしくわ
 http://koshikuwa.info/?p=11218

《 これはヤバイ。スタンフォード大学のバルーンロボットが可能性が無限大すぎて絶句(動画あり) 》 GIZMODO
 http://www.gizmodo.jp/2017/07/soft-robot-that-move-around-like-a-vine.html?utm_content=buffer9f136&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

《 パブリック・トイレのゆくえ 》 LIXILビジネス情報
 http://www.biz-lixil.com/column/architecture_urban/public_toilet/

《 進化し続ける《ウォシュレット一体形便器》。 》 CASA BRUTUS
 https://casabrutus.com/design/51161

《 加計問題だけは(勿論森友も)NOをYESに変えるまで何年かかっても徹底的追及しなければ、日本人個人の危機だ。芸術も機能を失う。 》  横尾忠則
 https://twitter.com/tadanoriyokoo/status/890465465302106112

《 もしあの東◯本大◯災と原◯事故が、某政権で起きてたら、

  書類は破棄される
  公文書ほぼ黒塗り
  首相は外遊しだす
  閣僚や官僚は「記憶にございません」と言う
  閣議決定原発事故はなかったことにされる
  メディアは報道しない自由を実行する

  大変なことになってたんじゃないでしょうかねぇ 》

《 ツイッターがこの画像を「このメディアには不適切な内容が含まれている可能性があります。」の設定をしないのは, この画像が芸術作品だからなんだろうね 》