『日本の歴史21 近代国家の出発』二

 色川大吉『日本の歴史21 近代国家の出発』中央公論社1980年45刷を少し読んだ。明治十年代も波乱の連続だ。

《 一枚岩の明治政府どころか、すべてがこうした調子で、なにかというと武力で事を決しようとする、荒っぽい時代だったのである。 》 「大隈財政」 151頁

《 十四年政変以後はとももかく、それ以前はこのように政府の首脳の大半が、だれを味方にし、なにを敵とすべきかという、根本的な判断においてすら、 しばしば重大な錯誤をおかしていた。 》 「大隈財政」 163頁

《 政府攻撃の元締めのひとりであったはずの福沢諭吉までが、この「行き過ぎ」に狼狽し、当の大隈宛て十月一日付書簡のなかで、「世上ノ民権論ハ全ク転覆論ニ 性質ヲ改メルガ如シ。此模様ニテ官民益々反離シテ、其極度、或ハ流血ノ禍如何ト心配ノ事ニ御座候」とかいた。人民をほんとうには信じなかったこの官民調和主義者 には当然の悲鳴であろう。 「ゆらぐ明治政権」 》 203-204頁

 井上陽水のLPアルバム『9.5CARATS(カラット)』1984年を聴いた。「いっそセレナーデ」「ワインレッドの心」「ダンスはうまく踊れない」 「飾りはないのよ 涙は」を、1999年に出たベスト盤CD『GOLDEN BEST』に収録されている歌と聴き比べると、LPレコードのもやっとしたにじみが 私の耳にしっくり馴染む。ベスト盤に未収録の「からたちの花」が心にじいんと沁みる。

《 ♪あんたとあたい/仲も悪いし あたまも悪い/なのにふたりに なのにふたりに/おんなじように雪が降る♪ 》
 http://j-lyric.net/artist/a00071f/l0100f6.html

 名曲揃い。名盤だ。今聴きたい音楽を今聴ける幸運。しかし、ブツブツ雑音混じり。聴きすぎ。

 ネット、いろいろ。

《 若い頃は「嫌い」の力で生きてた。親が嫌い先生が嫌い街が嫌い今のままの自分が嫌い、その気持ちを力に変えて前に進んでた。 そしてずいぶん遠いところに来た今は、「好き」の力で生きてる。好きなものたちに囲まれて、ときめきを力に変えて、これからも前に進むよ。 》 瀧波ユカリ
 https://twitter.com/takinamiyukari/status/919557279740968960

《 私が誰かの言葉に感動したとき、それはその人ひとりの言葉だけに感動したのではなく、その人の言葉へと折り重なって流れ込んでいる無数の過去の人たちの 魂の言葉の集合体を感じて感動しているのであろう。 》 森岡正博
 https://twitter.com/Sukuitohananika/status/919230629501218817

《 自民党改憲草案に目を通した、いちおう日本語のプロとして同案への見解を述べておくと、あれは彼らの、全身全霊、渾身の力作に違いありません。 無駄な麗句、論理破綻、自己陶酔臭、世の中を舐めた態度など、投稿者が落選に対して猛烈に抗議してくる公募小説の特徴を、ほとんど備えている。 》 津原泰水
 https://twitter.com/tsuharayasumi/status/919752639079780352

《 道徳的な本とか不道徳な本とかがあるわけではない。上手に書かれた、あるいは下手に書かれた本があるだけだ。
  ――オスカー・ワイルド 》 愛書家日誌
 https://twitter.com/aishokyo/status/919753525449646080

《 北斎の青とセルロースナノファイバーで被災地除染へ 》 東京大学
 http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/hokusai-s-blue-cellulose-nanofibers-join-forces-to-clean-up-disaster-areas.html

《 娘「お母さん寝る前のお話して」
  母「『3匹の子ぶた』」
  娘「事故事例風に」
  母「『建築材料の選択ミスによる害獣被害』」
  娘「それがいい」
  母「事例名称:適切な材料選択を怠って建てられた民家への害獣襲来で2名が死亡
  事例概要:1997年4月6日、神奈川県内の木造住宅に
  娘「zzz」 》 ふじ(2)
 https://twitter.com/Fuji_oryzae2/status/918790535476740096

《 自販機がまだ冷たい 》 T屈男
 https://twitter.com/taikutumasa/status/919709670943498240