「精神の危機」

 ポール・ヴァレリー『精神の危機』岩波文庫2010年初版、表題作「精神の危機」を再読。内容が深いのでじっくり腰を据える。よって読むのが遅い。 昨日もきょうもたった一篇。けれども一冊の本を読んだくらいの重量感というか疲労感。いや、頭脳の危機か。ありうる。

《  いや違う、勝(まさ)っているのはヨーロッパではない、ヨーロッパ「精神」である。アメリカもそこから生まれた恐るべき新勢力なのだ。
  ヨーロッパ「精神」が支配するとことろには、必ず、最大限の欲求、最大限の作業、最大限の資本、最大限の能率、最大限の勢力、最大限の外的自然の変形、 最大限の関係および交換が出現する。
  この最大限の集合がヨーロッパ、あるいはヨーロッパのイメージである。 》 53頁

 昨夜から寝酒を冷えた純米酒からホットウィスキーに替える。冬はホット。
 以前、富士山を描いた美術館があるのなら、伊豆を描いた絵を集めようかと思い立った。が、数とお値段の双方から早々に断念した。某オークションには寺田政明の 「伊豆西浦の漁港」を描いた油彩画が出品されている。今にして思えば、絵画よりも写真のほうが現在と較べられて興味を引くかも。
 https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c632372295?u=%3bkmi_auction
 そんなことを思い、安藤信哉氏から生前恵まれた4号ほどの油彩画『房総海岸』を思う。50号以上の作品にはなかなか見られない、流れるように鮮やかな筆触。 これを恵まれた四十年余り前は、この絵の稀なる魅力を理解できなかった。来春国立新美術館で催される「至上の印象派展」の目玉、ルノアール『可愛いイレーヌ』 の筆触に通じるものを感じた。50号以上の絵では、セザンヌの筆触に通じるものを感じる。それは真似ではなく、技法を消化〜昇華した安藤信哉独自の描き方だ。
 http://www.buehrle2018.jp/highlights

 主催の東京新聞の惹句が愉快。片や「絵画史上、最強の美少女(センター)。」。一方は「セザンヌ、奇跡の少年。」。

 ネット、いろいろ。

《 村上春樹さんの音のいい部屋を訪ねました。【外伝】レコードディガーとしての村上春樹。 》 Casa BRUTUS
 https://casabrutus.com/culture/62540

《 「縄文人」は独自進化したアジアの特異集団だった! 》 YOMIURI ONLINE
 http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20171214-OYT8T50003.html?page_no=1

《 「あしたのジョーは生きている」 連載開始から半世紀、法医学者が鑑定  》 BuzzFeed news
 https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/joe?utm_term=.bs6rqr9kG#.evqKzKZA1

《 選挙に「勝った」自民党が大増税。総額2800億円と。そういえば、アメリカを守るためのイージスアショアは1基1000億円。2基で2000億円だ。さぁ皆んな、 アメリカを守るために、必死で働こう。アメリカを守るためだ。文句を言うなよ。ウチら日本国民、アメリカのために命賭けるんだからな。 》 きむらとも
 https://twitter.com/kimuratomo/status/941305707600560128

《 たまにTLにまわってくるツイートに「論理的思考力を身につけろ」というのがある。すなわち「論理的思考力を用いるか、さもなくば無思考に陥るか」 という構図である。だが、実際のところ、論理的思考力とは「直観力」によって把握できない人々が依存する手段にすぎない。 》 中島 智
 https://twitter.com/nakashima001/status/941579495634382848

《  「AVで脳がぶっ壊れるなら
   俺の脳はもう原爆ドーム状態」

  「脳が壊れたかどうかはよく判らないが、〇〇コが壊れてピクリともしなくなった」 》