”オールタイム・ベスト国内短編ベストテン”

 『このミステリーがすごい! 2015年版』宝島社2014年の特集企画”オールタイム・ベスト 国内短編ベストテン”。
  1連城三紀彦『戻り川心中』
  2大坪砂男『天狗』
  3鮎川哲也『達也が嗤う』
  4鮎川哲也『赤い密室』
  5江戸川乱歩押絵と旅する男
  6高木彬光『妖婦の宿』
  7連城三紀彦『桔梗の宿』
  8泡坂妻夫『DL2号機事件』
  9横山秀夫第三の時効
  10江戸川乱歩『心理試験』

 連城三紀彦横山秀夫以外は既読と思うが、内容を忘れているのが多い。順位には首を傾げる。人気投票の悪いところが露骨に現れた気がする。 三十数位まで掲載されているが、最下位に入った恩田陸曜変天目の夜』も既読だけれど記憶に無い。それが収録されている『象と耳鳴り』祥伝社1999年初版で再読。 静嘉堂文庫美術館曜変天目茶碗を見た場面。

《 ポスターの写真の印象から、もっと大きな茶碗を想像していたのに、目の前の茶碗は大きめの真っ黒な御飯茶碗くらいのサイズだった。むしろ、隣の ガラスケースに並べてある油滴天目茶碗の方が充分な大きさがある上に、黒い素地一面に細かく散った七色に輝くしぶきのような模様が美しく、優れて見えた。 》

 以前見た時、同様の感想を抱いた。

《  会場をひとあたり見たあとで多佳雄は再び曜変天目茶碗のところへ戻ってきた。
  その中をもう一度覗きこんでみる。そこだけ空気が濃いような、密度の重さを感じるのは気のせいだろうか。(中略)何か巨大なものをすさまじい圧力で 押し縮めたような緊張感が、茶碗の周囲を覆っている。自然界においては、完璧な造形というのはしばしばその完璧さゆえに畸形な印象を受け、畏怖の対象と なるものだが、これがそうらしい。そして、まさにこれは、超新星の誕生の瞬間を土に封じ込めたモニュメントなのだ。そんなことを驚嘆と共に思いめぐらして いると、だんだん茶碗が大きく見えてくる。星々の蒼い輝きが、より一層冷たい熱を帯びて彼に迫ってくる──。 》

 これは、北一明の耀変茶碗に私が感じたことに近い。その耀変茶碗、ネットにあげてなかったわ。

 ネット、いろいろ。

《 東京五輪開催に沸き立つ1964年、日本で最初の国際陶芸展「現代国際陶芸展」は、日本の陶芸界に「日本陶芸の敗北」と評されるほどの衝撃を与えた。 その「衝撃」を再現、再検証する。2020年に新たな東京五輪を控え、いろいろと考えさせられる。アメリカの作品からは No Waveを連想 1/28まで。巡回なし。 》  椹木 野衣
 https://twitter.com/noieu/status/950222753151332352

《 いつだったか官邸の屋上に、おもちゃヘリのドローンが着陸した時は、そりゃあ大騒ぎで急遽「法律」まで作ったわけだが、 米軍の本物ヘリがいろいろあっても「ちょっと」は沖縄だからか? 》 清水 潔
 https://twitter.com/NOSUKE0607/status/950528009097814017

《 官邸に米軍ヘリが落ちたら、どうなるのかな‥。 》 おえかき
 https://twitter.com/ajisanndo100/status/950539979335254016

《 つむじ風が吹いた。「寒い」と官兵衛が言った。「寒い」と菊千代が言った。「寒い」と勝四郎が言った。「寒い」と久蔵が言った。「寒い」と平八が言った。 「寒い」と五郎兵衛が言った。「寒い」と七郎次が言った。「七人のさむい」 》 山田正紀
 https://twitter.com/anaryusisu/status/949758177918140417