『名画の値段』前半

 瀬木慎一『名画の値段─もう一つの日本美術史─』新潮選書1998年1月25日初版、前半を読んだ。二十年前の発行だ。

《 人間は、みずからが芸術に与えた価格に戸惑い、驚き、しばしば狂うことさえある。 》 「まえがき」 9頁

《 やれやれ、というところだが、さらに二十年後には、果たしてどうなっていることだろうか。 》 「史上最高価格の信実『三十六歌仙』」 24頁

 私の所蔵する美術品も二十年後にはどうなっていることやら。

《 人間の眼はまことに不確かなもので、いったん価値付けられると、俄然、輝いて見える。それを他に先んじて認める最初の人の見識は、真に賞賛されるべき である。 》 「永久の『伝』周文『水色巒光図』」 32頁

《 この二種は別にして、最近巷間に見るものはほとんどすべて贋作であると断定して差支えないものばかりである。 》 「その評価に二百年 蕭白 『群仙図屏風』 》 82頁

《 それにしても人気作家が人々の需めに応じて描いた平均的な作品というものは、数が多いこともあって、ある時期が過ぎると俄然、冷視されることに なってしまうものである。 》 「人気作家応挙の今 『花鳥図』」 94頁

《 今日、芸術的に、そして経済的に評価の高い画家の多くが、彼らの生きた時代にはアウトサイダーだったことは、これまで見て来たとおりである。 》  「タウトが持ち上げた(浦上)玉堂『東雲篩雪図』 100頁

《 生前と死後の評価にこれほど飛躍のあった画家も稀有であろう。 》 「崋山の逆転劇『千山万水図』」 113頁

《 書家の書は、昔も今も、いや今はますます重視されない傾向にある。 》 「書の市場価格」 125頁

 やはり睡眠十時間が私には必要らしい。今朝も午前八時過ぎに起床。寒い〜。八時で−2.3℃。最低気温は6時53分−3.2℃。
 昼前に自転車で外出。寒〜。正午で6.1℃。早々に帰宅。

 ネット、いろいろ。

《 仕事と外出する予定がなくて、おうちでぬくぬくしていられるなら寒いのも嫌いじゃない。だがそんな状況はあまりない。 》 近藤史恵
 https://twitter.com/kondofumie/status/951424251101298688

 ないない。

《  田中優子さんに聞いた(その1)
  法律に書かれる「伝統文化」や「愛国」はまやかしである 》 マガジン9
 http://www.magazine9.jp/article/konohito/10076/

《 もちろん、京都はいい。金のある人にとっては、の話だが。 》 岡崎武志
 http://d.hatena.ne.jp/okatake/20180111

《  今年の確定申告ステッカーができました。
  税務署員に恨みは無いが…佐川に払う税はない 》 kinokuniyanet
 https://twitter.com/kinokuniyanet/status/951595370664017920