昨日読了した根本茂男『柾它希家の人々』。絶対的な皇国観が昭和二十年八月十五日の敗戦で一夜にして崩壊。あっという間に平和主義、民主主義があたかも 以前からあったように、不死鳥のごとく当たり前に鎮座するという逆転する政治、世相。そんな転変する時代だからこそこの小説は産まれた、という気がする。 作品は戦後十年の昭和三十年に雑誌『近代文学』に連載されるが、ほどなく中断。昭和四十一年、雑誌『南北』に連載され完結。昭和五十年三月十日、 冥草舎から単行本刊行。冥草舎主人西岡武良の言葉。
《 独自の復讐をただ黙って蓄積しながら、次第に狂気と無間奈落へ追いこんでゆく柾它希家の全容は、戦後文学の『死霊』と『触手』で出発した正統な血筋の 落とし子であった。 》
埴谷雄高『死霊』、小田仁二郎『触手』。どちらも無類の小説だ。三作とも読者を選ぶ。身近には勧める人はいない。以前にも記したが、『触手』はラッパーが歌う ように読むと、言葉が一際活きてくると思う。
曇り空の下、源兵衛川をゆっくり下る。カワセミがチッチと鳴いてUターンして行く。一本松上流の染井吉野はすでに開花。早。見上げていると郵便局から電話。 宇野亜喜良の絵を使った大人の絵はがきが届きました。おお、ラッキー。五分もかからず到着。四枚一組を二セット購入。係の女性が素敵な絵ですね、と。うーん、 名前は知られていないか。
ネット、いろいろ。
《 こちらこそ、大変嬉しい情報をありがとうございます!
オマケ&資料付きは充分に愛蔵版ですが、30周年で愛蔵版とか!本当に嬉しい限りです。
本棚一列ズラッと、『生ける屍の死』で揃えたいくらいです。
生きててよかった。万歳!
待ってます。ありがとうございます! 》 月乃みと
https://twitter.com/three_coffins/status/974832172753338368
マニアは全部集めて並べてみたいようだ。中井英夫『虚無への供物』講談社文庫は、1974年3月15日第1刷から2刷3刷と集めていって最後まで集めた人がいた。 最後は2003年6月30日第51刷だと思うが。翌年の2004年4月15日、上下二冊の新装版が出た。これも1刷ずつ集めているのだろうか。
《 本開催! 》 東洋文庫
http://cocofuri.net/event-3/toyobunko2.html
うーん、見たい。野次馬気分。
《 この東京地裁判決は、文献等の引用等を除いて、「自主(的)避難」ではなく「区域外避難」との用語を用いており, それが原告らから高く評価されているようです。
「自主(的)避難」の言葉に表れる自己責任論が,これまで,当事者を傷つけてきたという経緯があるようです 》 岡口基一
https://twitter.com/okaguchik/status/975512428476710913
《 麻生大臣が読めなかった漢字「踏襲、措置 、有無 、詳細、未曽有 、頻繁 、思惑 、低迷、順風満帆、破綻、完遂、怪我 、参画 、偽装請負」など。 そのくせ「やかましいな」「聞いてんだよオレが」「その程度の調査か!」とキレ気味に脅す迫力。こんな管理者がどこにでもいる。なんとかならないものか。 》 見留 洋子
https://twitter.com/EtobicokeYm/status/975378716644622336
《 安倍政権は「言語」への攻撃という点ではナチスというより『1984』的なダブルスピークの実践者なのだろう。渡邉美樹を労働問題担当に、 杉田水脈を差別問題担当にするのは、『1984』で市民に対するプロパガンダを担い、歴史や記録を改竄する政府機関を「真理省」と名付けたのと同じ。 》 Hideyuki Hirakawa
https://twitter.com/hirakawah/status/975069779533836288
《 原稿書きながらふと迷う。プレイボーイって死語? 通じる? なんかイマドキの言い方あるっけ? 》 大矢博子
https://twitter.com/ohyeah1101/status/975263901330714624