『 Lexicon 現代人類学 』三

 奥野克巳・石倉敏明 編『 Lexicon 現代人類学 』以文社2018年初版をあちこち読む。
 http://www.ibunsha.co.jp/0344.html

《 諸自己の生態学は、パースとパースの記号論を生物学へと応用して「創発」を論じたテレンス・ディーコンに導かれて、人間的なるものを超えた場所へと、 私たちの思考を連れだす試みである。人類学は、これまで、人間がつくり上げる世界の中で、人間の思考や行動を、「文化」という名のパッケージのもとに、 切り取って描きだすことに精を出してきた。人間的なるものを超えた場所から人間について考えようとする、近年になって人類学にもたらされた見方が、 人間のみを対象とする人類学のあり方を、いま大きく揺るがせている。 》 「15.エドゥアルド・コーンの諸自己の生態学」奥野克巳

《 フェミニスト思弁的SFを彷彿とさせる『世界の終わりのキノコ──資本主義下の破滅と生の可能性』(2016)は、グローバル資本主義経済下の暴力的な介入を まぐるマツタケの物語である。本作でツィンは、ダナ・ハラウェイの「伴侶種」の解釈を広げ、ヒトにとって親しみやすい愛玩動物だけでなく、それなしにはヒトが 生きていけないような自然世界のつながり、非人間の複数種間の共生・寄生関係といった、いわば周縁性の生態学を提唱した。ブルーノ・ラトゥール、ティム・ インゴルド、エドゥアルド・コーンに代表されるポスト自然の人類学をマルチスピーシーズ民族誌として展開した。 》 「16.アナ・ツィンの民族誌」吉田真理子

 午後、急遽頼まれて台湾からいらした十人を源兵衛川へ案内。桜を見たいというので、先にいずみ橋から西へ徒歩三分ほどの本覚寺へ。遠目でも桜がわかる。 八分咲き。白色から薄桃色のしだれ桜まで。満足されたよう。やれやれ。帰宅。朝から外出していてひどく疲れた。夕方から雨。

 ネット、いろいろ。

《 図書新聞の鼎談の棒ゲラが上がってきたのだが、とてもいい感じ。。lexicon現代人類学の絡みで、編者の奥野克己さん、石倉敏明さんと語ったもの。 人類学、哲学、アート、サイエンスなどなどが近代が終わった後でどう変動するかを語ったもの。 》 清水高志
 https://twitter.com/omnivalence/status/976712528821497856

《 じこぼうアベノミクスで経済が好転すれば弱者にカネがまわる、という主張は何度となく見てきましたが、本当にそうだっただろうか。 むしろ、弱者が物を言うことを許さない社会、みんな活躍しろという発声の下に、弱い者が存在する事が嫌悪されるような社会が来ただけなのではないか。 》  じこぼう
 https://twitter.com/kinkuma0327/status/976754293054164992

《 日本の経営者「月月火水木金金だと花金が二回あってみんな嬉しいんじゃないか」 》 牛マン
 https://twitter.com/ushimanm2/status/976761720243814400