『芸術新潮』5月号の特集「最強の日本絵画100」を読んだ。尾形光琳は『紅白梅図屏風』と『燕子花図屏風』が選出されている。どちらも数回見ている。 最高だわ。
《 《紅白梅図》や《燕子花図》の美的感覚はヨーロッパの人には絶対に理解できないでしょうね。彼らは日本絵画は「絵」ではなく「デザイン」だと思ってますから。 》 狩野博幸 83頁
《 《紅白梅図》については美術史家・小林太市郎のエロティックな解釈が秀逸で、水流が女性の裸体で、紅白梅はその女を取り合う男。左から男の手が乳房に、 右からは男根がお尻に迫っているという。 》 山下裕二 83頁
http://www.moaart.or.jp/?collections=053
まあ、そんな解釈も可能だな。急に艶かしく見えてきたわ。
《 野地 洋画では、藤島武二、梅原龍三郎、安井曾太郎あたりが入っていませんがいいんですよね。
山下 21世紀になったんだから、もう、画壇の権威なんてどうでもいいでしょう。入れなくてもいいと思います。 》 113頁
心強い発言だ。94番に村上華岳『春泥』1936年が選出されている。24.1×27.0cmの小品。未知の絵だ。
《 野地 この絵を見ていると、脈打つ血のような情念を感じませんか?
山下 確かに、他にはない絵ですね。これにしましょう。 》 119頁
100点目は田中一村『アダンの海辺』1969年。これは嬉しい。
《 野地 すぐに中退してしまいますが、東京美術学校時代は、東山魁夷と同級生でした。東山魁夷は100点に入れませんでしたね。
山下 《道》は入れてもいいんだけど……もう入らない。《アダンの海辺》が、100点目の作品となります。 》 123頁
四山(加山又造、杉山寧、東山魁夷、平山郁夫)は入らなかった。時代は変わる。
この特集から連想するのが、雑誌『BRUTUS』2017年6月15日号マガジンハウスの特集「人気作家・山口晃の死ぬまでにこの目で見たい西洋絵画100」。
午後、奉書50枚が届く。小原古邨、鏑木清方、川瀬巴水、高橋松亭、渡辺省亭〜奥野淑子らの木版画を新しい奉書に入れ替える。眼福。
ネット、いろいろ。
《 政治のナンセンス化を目のあたりにしている。(もちろんこれは、たいへん危険で恐ろしいことなのだが) 》 藤原編集室
https://twitter.com/fujiwara_ed/status/997342968116752384
《 閣議決定したらなんでもありなんだな。
そのうち国民は安倍続投を支持しているとか閣議決定するんだろうな。 》
《 「日本は愛国心教育をやってこなかったので、戦前戦中のような愛国心への熱狂は生まれない」という認識は、大きな間違いだったことが 明白になりつつあると思う。日本の戦後教育は「上位者に絶対服従」の権威主義教育で、それが完成した後で「愛国心」が権威になれば、 簡単に戦前戦中と似た社会になる。 》 山崎 雅弘
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/997728180436848641
《 政治学者・白井聡が語る〈安倍政権の支持率が下がらない理由とその背景〉 》 AERA dot.
https://dot.asahi.com/dot/2018051700072.html?page=3
《 簡単な政権交代の方法、教えます。
マレーシア:消費税6→0%に マハティール首相、公約実施 - 毎日新聞 》 津原泰水
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/997328864014618624
《 一昨日のゼミで3-4年生が太宰府天満宮に祀られているのは「太宰(治)」と宣ったので、かかる発言は晒されて当然と、昨日の2年生の授業で話して聞かせたら、 「大宰府って何ですか?」という答えが返ってきた。なにこの無間地獄。「誰」とか、「何」とか、疑問詞の勉強してるんじゃないぞと。 》 えっぐたると
https://twitter.com/eggtart708/status/996891574050078721