『花物語』

 松本勝貴歌集『花物語』詩法叢書1988年を再読。

   あをあをと夕べの窓を灯しゐて夜汽車は海の底に旅立つ

 歌集最初の一首。味戸ケイコさんの絵『幻想列車』1980年につながる。
 http://web.thn.jp/kbi/ajie.htm

   いくたりのさびしき眸のなかを来てこの海浜にさまよへるかな

 これまた味戸さんの『晩夏』を思う。
 http://web.thn.jp/kbi/ajie.htm

   かなしみに唇(くち)つけてゆく男あり名を問はば名を風と申さむ

   薄氷(うすらひ)と薄陽(うすらび)冬ぞらにひびきあふ
     この街に生きてひとをかなしむ

   午后の微熱そよ風とともにいできたりあをくさきかなをとこのうなじ

   薄衣(うすぎぬ)のごときひと日を脱ぎおとし
     その夜さひとりあびる月光(つきかげ)

   水涸れし太古のいづみ青あをとこの夜は月の光湧き出づ

   火のごとき孤独を愛す荒涼の地平に佇てる薔薇色の馬

   うすみどりの影おとしつつあゆみ来しこのひそけさを君とわかたむ

   ほほゑみはゆめにしまらくたゆたひてしろきひかりのなかにうせゆく

   脱衣場とふ仄白き部屋で脱ぎ落とす鱗のごとき人間の殻

   薔薇焚きてひとを忘るるうす墨のけふもきのふも秋の夕暮れ

 きょう気になった短歌を載せた。明日になれば別の歌が気になろう。しだいに泉鏡花の魔界に迷い込んだよう。

 ブックオフ長泉店で二冊。馬場あき子『鬼の研究』ちくま文庫2008年16刷、チェスタトン『木曜日だった男』光文社古典新訳文庫2008年初版、計216円。 前者は1971年の出版時から気になっていた。後者は昔、創元推理文庫で読んでいるけど、悪夢のような話で、よくわからなかった。再挑戦を目指す。

 ネット、いろいろ。

《 森田童子さん死去していた「高校教師」主題歌ヒット 》 日刊スポーツ
 https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201806120000007.html

 帝国ホテルで開催されたやなせたかし氏のパーティ会場で、詩人の青木景子(早坂類)さんが小柄な太った中年女性と話していた。その後、彼女は森田童子だと 教えられた。内緒よ、と言われたので黙っていた。

《  例の新幹線刺殺事件の犯人の本棚が晒されて「ニーチェ読んでた」とかメディアは喧しいが、あの本棚みたらどうみても塩野七生が一番多いし目立っとるがな。 「犯人は塩野七生の愛読者でー」と、なぜメディアはよう言わんのだ。

  まあ、言えんだろうとはおもうけどなw しかしそこをいうのが言論だろ 》 菅野完事務所
 https://twitter.com/officeSugano/status/1006093011720159232

《  昨日枝野んが言ってた。

  『法案の8割は全会一致で可決されてる。反対するのは2割。
  野党は何でも反対、は客観的に見て嘘。』

  むしろ『何でも反対』は、
  安倍政権の方でしょ?

  参考人呼ばない、証人喚問応じない、臨時国会開かない、、、 》 (Democracia!)
 https://twitter.com/granamoryoko18/status/1005976682694447106

《  そもそもアールブリュット=障害者アートではない。

  障害者文化芸術活動推進法:成立 - 毎日新聞 》 櫛野展正
 https://twitter.com/kushinon/status/1005428017420648448

《 ツイッターは美女画像を載せる為にある 》 浜のドンファン、ムラ係長
 https://twitter.com/muratagenzou/status/1006105127936131072

《 今後増大するであろう「金なし、家族なし、余命なし」の三無しさん 》