『生命誌の世界』五

 中村桂子生命誌の世界』NHK出版2004年3刷を少し読んだ。

《 その後二つの細胞が接合してできた二倍体細胞が細胞間の対話をみごとにやってのける存在となり、多細胞化をしたのです。こうして生じた二倍体細胞は、 それぞれが個性をもちながら、決して勝手なことせずに必ず話し合いをします。因みに、この種の話し合いがうまくできなくなった二倍体細胞としてがん細胞があり、 このような細胞は自分の生命を失うのでなく、個体、つまり多細胞として存在する他の細胞たちの集合体を死に到らしめる恐ろしい存在となります。 》 111頁

《 つまり、生あるところに必ず死があるという常識は、私たちが二倍体細胞からできた多細胞だからです。本来、生には死は伴っていなかった。性との組み合わせで 登場したのが死なのです。 》 113頁

 昨日は掌に収まる単眼鏡(倍率四倍)が威力を発揮。木版画に描かれた本の文字がくっきりわかる。しかし、判読できない。
 東京新聞朝刊に「センサリー・フレンドリー」という言葉。

《 自閉症注意欠陥多動性障害ADHD)など発達障害の人に多い、大きな音や強い照明が苦手な傾向を持つ人に配慮することを指す言葉だ。 》

《 「感覚に優しい」という意味のセンサリー・フレンドリーは、2010年ごろから欧米を中心に広がってきた考え方だ。 》

 この言葉から小原古邨、ヨハネス・フェルメールの作品を連想。
 午後、十一月初頭の某個展の打ち合わせ。案内葉書に使う二点の絵を選ぶ。

 ネット、いろいろ。

《 学生の頃は美術といえば新奇なものや派手なものをおもしろがっていてターナーなんて何がいいのかさっぱりわからなかったけれど、 最近はターナーフェルメールを見てrepose(閑静な安らぎ)を感じるようになり、完全にプルーストラスキンのおかげで、 ここからは自分の好みをもっと深めていきたい。 》 tatsuthai
 https://twitter.com/tatsuthai/status/1041469255143763968

《 レーン・ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』評:上妻世海 》 図書新聞
 https://www1.e-hon.ne.jp/content/toshoshimbun/3358.html

《 アニミズムの再定義は簡単で「内部的に多なるものから構成されているがそれだけではなく、外部環境とも関係するが自己の存在を保ち、 自己の内部を外部とときに交換する存在」を生命の定義とし、それを満たし持続するさまざまなオブジェクト(実際には、オブジェクトと呼びうるすべて)を 生命と見なし、 》 清水高志
 https://twitter.com/omnivalence/status/1041545680467066880

《 そうしたオブジェクトたちの布置を解することを知性と見なす。(ただし、その知性の実態はそうした布置の元で、ただ有効に持続しているということである) たったこれだけで良い。 》 清水高志
 https://twitter.com/omnivalence/status/1041545685143711746

《 本音を言いたい。今日休みたい! 》 古書現世
 https://twitter.com/wamezo/status/1041514509817409537