『生命誌の世界』十

 中村桂子生命誌の世界』NHK出版2004年3刷を少し読んだ。

《 とにかく私は私ですとして内と外とをしっかり区別するのが基本ですが、そのうえで常に外に反応し外にはたらきかける状態にないと生きているとはいえません。  》 181頁

《 遺伝子でも、複雑化の基本は重複だったことを思い出します。 》 185頁

《 けれども脳という臓器は、体全体を巧みにはたらかせるために生じてきたものであり、脳を体と切り離して考えないというのが生命誌の視点です。 》 187-188頁

《 脳は、感覚器官や末梢神経によって育てられるといっても過言では無いでしょう。 》 189頁

《 脳は体と離れて体を支配しているものではなく、常に体からのメッセージを受けとめています。しかも体からのメッセージは、環境(外部の物質や光や他の生きもの たち)からのメッセージを受けて出されたものです。このように脳・体・環境は一体化しているのです。 》 193頁

《 心は、自分自身にも、外にも向きます。他の人間、他の生きもの、いや生きもの以外のものにも向けられます。心は、そのような関係の中にあるような気がします。 自分との間、犬との間、時には大事にしているお皿との間。 》 194頁

 「第9章 ヒトから人間へ──心を考える」からだが、この章は白眉だろう。

 昨日午前、源兵衛川を視察に来た人たちは「プラチナ構想ネットワーク」の研究員たちだった。初めて目にする組織なのでウェブサイトを拝見。
 http://www.platinum-network.jp/index.html
 立派な肩書の人たちが揃い踏み。へえ〜。
 東京新聞朝刊でRust Belt(さびついた工業地帯)という言葉を知った。rust=鉄さび、錆。侘び、寂びは使うけど、英語のさび、rustは知らなかった。 Last Dream ならぬ Rust Dream か。私のささやかな夢は錆びついてはいない。しょっちゅう磨いているから。
 日が傾いた頃、明日の中継現場へ。女性ディレクターから魚のいる場所を訊かれる。教えた場所は、撮影には難しい場所のよう。やってみなければわからんだろう、 とは言わなかった。
 昨日の研究員といい、きょうのディレクターといい、じつに魅力的な女性に出会った。役得。まことにラッキー。

 ネット、いろいろ。

《 旬感☆ゴトーチ!「世界に誇る水の景観“源兵衛川”〜静岡・三島市〜」 》 NHKテレビ総合
 2018年9月24日(月) 午後0:15〜午後0:40(25分)
 http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2018-09-24&ch=21&eid=29723&f=4848

《 トークの中で触れられたリブロ池袋店&青山店でのsumusフェアの冊子。 》 ISOGAI 1
 https://twitter.com/ISOGAI_1/status/1043481779103916032

 本棚からその冊子を抜く。この冊子を導きに未知の人の本を探した。『石上露子集』中公文庫1994年初版。選者山本善行の文が煽る。

《 このフェアでおそらく品切れになる? 》

 扉野良人・選での内田魯庵魯庵日記』講談社文芸文庫は持っていないが、昔から気になっている文筆家。古くは『社会百面相 上・下』岩波文庫1977年3刷を 新刊で購入。他に『獏の舌』ウェッジ文庫2009年初版と『明治の文学 第 11 巻 内田魯庵筑摩書房2001年初版を古本で購入。山口昌男内田魯庵山脈』晶文社2001年 初版は面白かった。また読みたくなる。優れた本は再読してこそ面白さを理解できると思う。私の経験からだけど。

《 たとえば「使えるアート」とか「アートの活用」とか言えてしまう人々は、それが「無駄なアート」をでっち上げ、「活用できないアート」として 分別/処理してしまう所業であることに、気づいていないのである。 》 中島 智
 https://twitter.com/nakashima001/status/1043582062366605313

《 越後妻有で村八分をテーマにした作品、面白そう! 絶対無理だね 》 会田誠
 https://twitter.com/makotoaida/status/1043637355339382784

《 うわ、しかもレコードにはA面B面があって、片面に5分以上録音、と付け加えなきゃイケないのを忘れてた(汗)。私らの世代まではレコードを扱っただろうけど 今の30代以下の人たちでレコードを実際に扱った人は何人いるのか…… 》 神野オキナ
 https://twitter.com/OKina001/status/1043412860242513920

《 今はただのTwitter芸人だな 》