『まち歩きジャーナル 13号』

 『まち歩きジャーナル 13号』ガード下学会発行なる雑誌を恵投にあずかる。
 https://www.underguard.org/
 寺田侑(すすむ)「芸術論の探求〈番外編〉文化庁「アート市場の活性化に向けて」読解」。四月に出た文化庁のレポートは悪評判がネットを沸かした。 この論述では美術愛好家のすそ野を広げようと熱心に取り組んだ先人たちが紹介されていて、その熱意に胸を打たれる。が、それは措いて。

《 いつの時代でも、コレクターが愛した作家や作品は永遠ではなく、時間というシャワーを無事くぐり抜けられる保障はどこにもない。時間とともに、作品が つまらなくなってくるのはよくあることなのだ。コレクションとは、それを前提にしないと成り立たないというパラドクスのうちにあるということである。おスミ付きが いくらついていても同じことで、日本の近代美術を百年という単位で検見していけばそれはよくわかる。 》 26頁下段

《 少し前にアートが産業化していると指摘しておいたが、これも現在のアートのおかれている実態のひとつの表現でしかない。つまり、超売れっ子の作家とそうでない 作家とがいるように二極化していることのひとつの表現であって、アートの産業化だけをもって全体は語れない。アートの産業化のエンジンになっているのは、 世界的なマネーゲームによるものである。 》 28頁上段

《 アートの産業化は、世界の1%クラブにはなくてはならないアイテムであっても、99%には無縁の話である。われわれは99%のために何ができるかなのである。 》  28頁上段

 語り尽くされた感のある指摘だが、引用。つづいてもうひとつ。走辺憲史×大竹誠「【つぶやき2人のメール】さてどうするか……2」。走辺憲史(はしべ のりふみ) の発言。

《 「気韻」でみると横山大観も、ゴージャスばかりがやたらとすきなおっさんね、ということになる。 》 89-90頁

 だよなあ。最後に紹介されていた折口信夫の言葉。

《 広い世界を暗示する考え方ではなく、与えられた材料だけでそれ以外に拡がらず、それで満ちたごく簡素な世界を形造っている、そこにさびがあるのです。 外に何ものも容れない小世界、そういう小世界を考えるところに、日本の芸術の異色がある。 (日本美│折口信夫より) 》 93頁下段

 盛りよりも省略、か。

 ネット、いろいろ。

《  兵器ローン5兆円! これって国民1人あたり5万円のローンだよ
  米から購入安倍政権で急増 兵器ローン残高 5兆円突破 》 盛田隆二
 https://twitter.com/product1954/status/1056728912825176064

《  全部税金。
  大事なことだからもう一度。
  全部税金。 》 Jiro Doi(脱原発+反TPP+一票
 https://twitter.com/jdroku/status/1057053752102813696

 盛りばかりで省略がない。

《 「国語教育の危機」という本で書いたのは「文学」を守れではない。本を書いたあとの話だけど、1年向けの「現代の国語」や2年以上の「論理国語」では フィクションはすべてダメだと。「現代日本の開化」など、落ち着いた評論教材もダメだと文科省は説明会で言っているのです。 》 紅野謙介
 https://twitter.com/konokensuke/status/1057201789412331520

《  覚えています、私たち。
  「消えた年金必ず見つける」
  「拉致問題は必ず解決する」
  「議員定数減らす」
  「私や妻が関わってたら辞める」
  そして沖縄知事選直後の
  「沖縄県の民意を尊重する」。
  できないなら納得させて下さいね。説明は責務だと思います。 》 東ちづる
 https://twitter.com/ChizuruA1/status/1057481070613028867

《 ほぼおっさんばっかり写ってる男女共同参画会議。 》 森岡正博
 https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1057650322066165760