門井慶喜『この世にひとつの本』創元推理文庫2018年2刷を読んだ。宣伝文句から。
《 そして、一見まったく関係がなさそうなそれぞれの事件は、世界に一冊しかないある書物へと、つながっていき──。「文字」を愛する活字中毒者に贈る 傑作ミステリ。 》
読むしかない(な、ことはないけど)。
《 ふつうなら素人にも読める字はそれだけで尊敬を失うものだし、だからこそ、書壇には「一」という漢字をすらわざわざ渦巻じみた面妖なかたちに仕立てて得意がる 自称芸術書家も出る始末なのだけれども、 》 144頁
《 「幽嶺の恩師です。いまも存命。そろそろ百歳になるんじゃないかな。佐賀の出で、私の記憶に誤りがなければ副島種臣(そえじまたねおみ)の遠縁にあたります。 副島種臣は?」 》 153頁
”渦巻じみた面妖なかたちに”。この幕末・明治の政治家の書「帰雲飛雨」。
https://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200705260179.html
《 「文化を通じた奉仕というやつです。新聞社がお金を醵出(きょしゅつ)してフェルメールなんかの後援に名をつらねるのと似ていますね。もっとも社長の場合は、 作品といっしょに作者自身をも支援していますが」 》 146頁
《 ことし六十八歳になったはずの父親の目の下にはくろぐろと隈(くま)ができており、隈は水飴のように垂れている。 》 174頁
う、同じ歳。手鏡をのぞく。隈はない。物語は軽快に進み、見事な結末を迎える。気軽に楽しめた。
ふと思う。親炙していた先達、文人(中井英夫、種村季弘、加藤郁乎ら)、美術家(北一明、木葉井悦子ら)たちが逝き、同世代、年下の人たちもこの世を去っていく。 この世の無常。放心の目に広がる秋の空。
ネット、いろいろ。
《 補充しました。
1868明治維新
1872琉球処分
1874台湾出兵
1875江華島事件
1884甲申事変
1894日清戦争
1895台湾征服
1904日露戦争
1910日韓併合
1914第一次大戦
1918シベリア出兵
1927山東出兵
1928張作霖事件
1931柳条湖事件
1937盧溝橋事件、南京虐殺
1941真珠湾攻撃、太平洋戦争
1945敗戦 》 福山和人
https://twitter.com/kaz_fukuyama/status/1061819162866012166
《 第2次安倍政権による「壊憲」
2013 特定秘密保護法
2013 国家安全保障会議(NSC)設置
2014 武器輸出禁止三原則の撤廃
2014 集団的自衛権行使閣議決定
2015 安保法制
2015 防衛庁設置法改定(文官統制の廃止)
2016 盗聴法
2017 共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)
次は改憲を目論んでいる 》 KAZUKO
https://twitter.com/PeriKazuko/status/1062048189002395649
《 ピンチのたびに“海外逃亡”する安倍首相。今後も豪州や英国など、無意味な外遊が予定されています。その外遊費は当然、国民の血税から支払われます。 過去に政府専用機を使って3日間訪米した首相の出張費は1億円超といわれており、年内だけで数億円の血税が…。日刊ゲンダイのお求めは駅売店かコンビニで 》 日刊ゲンダイ
https://twitter.com/nikkan_gendai/status/1062278578815954944