『その木戸を通って』

 昨夜はこの二曲、甲斐バンド『かりそめのスウィング』と浅川マキ『前科者のクリスマス』を聴く。右手にはお酒が少し。この何年か♪ジングルベル♪を 街中で耳にしたことがない。時代は代わってゆく。来年はどうなっていくか。いいここともあれば良くないこともあるだろう。それでいい。
 ブックオフ長泉店へ買い物ついでに寄る。市川哲也『名探偵の証明』創元推理文庫2017年初版、麻耶雄嵩『さよなら神様』文春文庫2017年初版、『日本文学100年の名作  第5巻 1954-1963 百万円煎餅』新潮文庫2015年初版帯付、計324円。
 『日本文学100年の名作』収録の山本周五郎『その木戸を通って』1959年を読んだ。ずっと読みたかった小説がやっと読めた。川本三郎の解説から。

《 江戸人情ものではない。剣客の話でもない。お家騒動も起こらない。山本周五郎の異色作。「美しい不思議小説」といわれる。 》

《 時代小説のなかに記憶喪失という病いを取り入れたのが新鮮。 》

 なんとミステリアスな。登場人物の造形がじつに見事。脱帽。他の収録作では芝木好子『洲崎パラダイス』1954年もずっと読みたかった小説。ワクワク。 収録作で既読は星新一『おーい でてこーい』1958年、森茉莉『贅沢貧乏』1960年、井上靖補陀落渡海記』1961年くらいか。

 ネット、いろいろ。

《 ニトリ会長が2018年の日本経済を大予測!「今年はズバリ…」 》 週刊現代
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54073

《 浅学の僕にとって歴史堂さんの記述はひたすら感心の対象でしかないのだが、これはやや仕事と被る件につき補足的に一言。子供への「悪魔」という名付けが 話題となり「どちらの字にも良い意味などない」とテレビで叩かれたとき、「あります」と流れを遮ったのは、亡き杉浦日向子だった。 》 津原泰水
 https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1076985097591566336

《 杉浦氏曰く「本来『悪』には強い、『魔』には人を魅了するという意味があります」。これを知っていると知らないとでは、例えば 古い芝居の人名から受ける印象がまるで変わる。古い事物を現代の尺度で評する行為は爽快感を伴うが、必ずしも新しい定規の精度が高いわけではない。 》 津原泰水
 https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1076997447375712256

《 小林信彦『名人』 》 松岡正剛の千冊千夜
 https://1000ya.isis.ne.jp/1692.html

《 萩本欽一小林信彦『ふたりの笑タイム 名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏』 》 杉江松恋
 http://www.bookaholic.jp/post-4292/

《 うちの本棚はすばらしい。私が読みたい本しかないのだから。 》 Momo Kanazawa
 https://twitter.com/momokanazawa/status/1077069699605716992