『種村季弘の箱』
昨日新年号と書いていた。即刻訂正。新元号。全くう、粗忽者の私。
『別冊幻想文学 怪人タネラムネラ 種村季弘の箱』アトリエOCTA2002年をぱらぱらと読む。インタビュー記事「種村季弘に聞く七つのキーワード」。 「3 翻訳について」
《 日本で言えば文壇作家みたいな人、国民的な作家は誰でもできるから、そういう誰でもやれることは人に任せておけばいい。自分にしかできないことをやる。 それだけのことですね。 》 47頁下段
《 別に負け組とも異端とも思ってないんだけれども、強いて言えば、何事によらず余白の部分に興味があるんですよ、本文じゃなくてね。真ん中を分捕ってるやつ よりも排除された方がおもしろい。 》 48頁上段
「5 言葉について」
《 最終的にはすべて言葉の問題だと思いますよ。言葉及び貨幣の問題なんだけど、(中略)言葉に建前通りの実体がない。お金もそうで、昔は金貨はそのまま金貨 だった。それが紙幣になると一枚の紙ですね。今や紙にさえ印刷されないで、電算記号としてオンラインの上を流れているだけ。つまり情報記号という虚無に裏打ち されているわけで、ひっくりかえしたら裏に何もない。言葉や貨幣の裏側にある虚無に、我々はもう慣れっこになっているけど、それは実際に掴もうとした時には ぞっとするようなものですよね。恐慌はその具体的な現れで、紙幣に対応しているものが無であったということがはっきりする瞬間がやがて来る。それがホラーって いえばいちばんホラーなんだよね(笑)。 》 50頁下段
「6 ねじれについて」
《 いま流行っている神秘主義なんかは、シュタイナーみたいな知識人が整理した系列のもので、僕はそれよりもむしろ、沖縄のノロとか東北の方の瞽女とかね、 ああいう全部ひっくるめているようなものの方が、おもしろい。知的に整理しちゃうとエッセンスが抜けちゃうんです。 》 52頁下段
「7 書くことについて」
《 つまり話題とするに足るものがあり、あるレベルでお互いに話し合える人、そういう読者がいるということ。それが心強い。 》 53頁下段
そんな読者に恵まれて種村季弘(すえひろ)さんは幸運だった。巻末の「種村季弘書目録抄」の『架空日記抄』カマル社1987年12月10日(私家本)は、私の刊行。
ネット注文した古本『種村季弘のラビリントス8 綺想図書館』河出書房新社1999年初版帯付が届く。きょうはいい日だ。
午前午後、用事を済ませたら、くたくた。
ネット、うろうろ。
《 私は国文学科教員ですが、ついこの前まで「文学部なんて要らない」、「文学なんて大学でわざわざ教えなくても構わない」、「そもそも文学なんて要らない」 というご意見が飛び交っていた状況がまるでウソのような、上代文学一色の2019年4月1日。 》 宮内洋
https://twitter.com/Hiroshi_Miyauch/status/1112557902013693952
《 大都市の首長にマトモな人間がほとんどまったく見当たらない事実から考えて、わが国が大統領制を採用していないことは、非常に賢明な選択であったのだなあ、 とあらためて安堵している。 》 小田嶋隆
https://twitter.com/tako_ashi/status/1112925179393433600
《 今日は寝ないで風呂から出てこられました。やったね。勝因は「てめえ馬鹿野郎ふざけんじゃねえ。殺す気か!?」というほどお湯の温度を上げておいた事だな。 間違っても眠れやしない。 》 ねむらー
https://twitter.com/nemuraaaa/status/1112753499920461824