閑人亭日録

MOA美術館・他

 午後、知人の車に同乗、熱海のMOA美術館の「特別展 URUSHI 伝統と革新」を観に行く。うーん、惹かれない。魅力を感じない。おそらく手にすれば違うだろう。 どれも工芸の域を出ていない。どこに革新があるのかわからなかった。そんな鑑賞中に女性二人からメール。明るくない展示室で立ち止まり一苦労。今、三嶋大社にいる と言われてもこちらは熱海。そんな遣り取りでおろおろ。知人とははぐれてしまい、展示もなんだかなあ~で彼はどこにいるかわからない(携帯不所持)ので奥さんに 電話。車で待つこと三十分。彼が奥さんに電話して駐車場へ。やれやれ。
 夕方買いものへ。先だって試しに買った瓶入りのチューハイが美味かったので棚を見ると、あれ、何もない。季節限定とあったから撤去したらしい。惜しい。
 さあ夕食、と食卓に就くと友だちから電話。十分ほど話してやっと食事にありつける。なんだかチグハクな恥をかいた一日、も終わる。県会議員選挙運動も終わる。 さあ私だけの時間。ギリシャの音楽に心が揺れる。粗忽者にも優しい夜は来る。先だって見かけて気になっていた雑誌『現代詩手帖思潮社1979年5月号を手にする。 特集「ライト・ヴァース」。藤富保男の「詩の光沢」に付箋が貼ってある。冒頭。

《 詩に政治の風景を導入し、または詩を利用して社会に苦情を訴えようとする傾向が主流化してきたのはいつごろだったろう。 》 108頁上段

《 ライト・ヴァースはどうしてもマイナーと評価されるだろう。しかしマイナーといっても、マイナーに徹することほどむずかしいことはない。メイジャーは マイナーを不幸にも知らないまま死ぬし、メイジャーはメイジャーのメイジャーしかなりようがない不幸も同時にもつからである。 》 108頁下段

《 話はもどるが、伊藤勲について言えば、詩集『トークトール フルーク』のなかで、何ともたとえようのない美しいリリシズムの詩を書いているのを見付けたので、 一つ紹介したい。

      泪

   ハンカチーフで泪をふいてはいけない

   泪がよごれる      》 110頁下段

 ネット、うろうろ。

《 どうして俺だけ、どうして私だけこんな目にあうんだ、理不尽だ、不運だと思うことがあるでしょう?でも、よく考えてみたら、自分だけではなくて、皆、 理不尽なこと不運なことってあるんだよね。誰でも何かしら抱えている。戦うも良し、受け入れるも良しだけど、それでも生きていくしかない。 》 小池一夫
 https://twitter.com/koikekazuo/status/1114022622788902912

《  予算の効率的な執行のために戦時体制をやるんです。総力戦体制いうやつね。

  で、それってつまり、全体主義て奴なんすよ。多様性がなくなり、社会の足腰が弱くなる。

  「自分とは違う他人」の存在を受け入れられない田舎のアホな心の弱いオッサンが喜ぶタイプの社会ですけど。 》 菅野完事務所
 https://twitter.com/officeSugano/status/1114337420088991744

《 奥多摩工業は立体迷路のよう。 》 小林哲朗
 https://twitter.com/kobateck/status/1110540860968435717