『百句燦燦』(閑人亭日録)

《 同じ講談社文芸文庫に、やはり塚本邦雄の撰で、散文詞と評釈を付した『王朝百首』、俳諧百句を撰び評釈を展開する『百句燦燦』があり、 いずれも解説は先頃亡くなった橋本治が執筆する。その『百句燦燦』の中ほどに収録されているのが、富澤赤黄男「眼に古典紺紺とふる牡丹雪」だ。 》 橋本麻里
  https://twitter.com/hashimoto_tokyo/status/1167435548308336642

 塚本邦雄『百句燦燦』講談社文芸文庫2009年3刷、同『王朝百首』同2009年初版を取りだす。百つながりで塚本邦雄『定家百首』河出書房1973年初版も机上に。

《 敢えて言うならば、『王朝百首』は国民必読の書である。 》 橋本治「解説」冒頭。帯の文。

 『百句燦燦』の解説を以前読んだ時にも思ったが、橋本治の言葉が今回もぐっと胸にきた。

《 そんな私にとって、塚本邦雄の本は猫に小判である。「分かるような気はする」と思っても、なにが分かったのかさっぱり分からない。その思いを説明する言葉を 持たない私にとって、すべては隔靴掻痒の曖昧模糊なのだが、「ここにはなにか、自分の分かりたいものがある」という確信だけは動かない。その確信も、恥じ入るほどの 不勉強が平気でぐらつかせる。 》 244頁

 文化人類学、哲学、思想の著作を読んで上の引用に共感、実感、痛感。噛みごたえ十分。当然だが一読では歯が立たない本ばかり。ああ、要再読本が増えてゆく。
 歯が立たないといえばこれ。
 塚本邦雄『戀  六百番歌合──《戀》の詞花對位法 上巻』文藝春秋1975年初版。

《 夜戀(よるのこひ)

  頼めぬを待ちつる宵も過ぎ果ててつらさとぢむる片敷の袖   定家

  達摩歌、すなわち複雑難解な文體で齒が立たず手のつけやうもない作として、六條家等から激しい反撥を受け、後後までも語り草になる御子左家新風の代表的な一首で ある。(以下略) 》 237頁

 夏は終わらない。今朝も十時間寝てやっと起床。残暑ではなく残酷暑。
 昼前、自転車を駆って源兵衛川最下流部のヒメツルソバを見に行く。あれあれ両岸とも夏草がびっしり繁茂してヒメツルソバは何も見えない。いやあ驚いた。多分無い。 あっても夏草を刈るまで放置。気分いいのでその足でイトーヨーカドー三島店へ。くまざわ書店でチママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『なにかが首のまわりに』 河出文庫2019年初版帯付を買う。ズボンを二本購入。一日が終えた気分。やれやれ。
 日の傾いた午後五時前、昼前に行った場所のすぐ横の水路に生えているわずかなヒメツルソバを抜く。ここは昔すんごくあった。ほぼ全滅。懸案解決。

 ネット、うろうろ。

《 天皇陛下の親父ギャグ大全集「私はデンカ。これはデンキ」 》 女性自身
  https://jisin.jp/domestic/1769623/

《  大したことじゃないけど。

  昨日電車で読書してたら向かいに座ってたアフリカ系とアジア系の女性に声かけられて。アジア系の方が通訳するには「大変失礼ですけど 何を読んでらっしゃるんですか」「スマホ見てる人ばかりの中で読書されてるので気になって」と。で、カバーを外して河出文庫版の(続く) 》 令慈
  https://twitter.com/lazie_rage/status/1167065123464212481

《 「共に悲しみ、共に泣いてくれました」 妻を亡くし、たった1人残された夫に起きた奇跡 》 BuzzFeed News
  https://www.buzzfeed.com/jp/adolfoflores/el-paso-funeral-man-no-family-antonio-basco-margie-reckard-1

《 ザ・ノース・フェイスの最高傑作“ムーンパーカ”、スパイバー関山代表が語る衣服革命 》 WWD
  https://www.wwdjapan.com/articles/919285

《 7月31日、惜しまれつつミステリー文学資料館閉館。個人でも考えさせられる蔵書の末路 /松坂健 》 日本推理作家協会
  http://www.mystery.or.jp/magazine/article/636

《 みんなで少しづつ無理をしてシステムを支えるというやり方。ある意味で美しいけれど、その成功に依存すると、システムそのものを改善する必要と面倒から 目を背けがちになってしまう。短期的な善意のスパイラルで引き起こされる回復不能な長期的ダメージがジワジワと日本全体を蝕んでいるような。 》  林道郎(michio hayashi)
  https://twitter.com/michio_ha/status/1168008303625981953

《  事がここに至ればむしろ10月の増税が待ち遠しい
  多くの国民が消費を抑えて不景気にする気満々だからな
  見てろよ増税派のバカ政治家どもめ
  増税したことを絶対に後悔させてやるからなw 》

《 9月に入りましたね。9月生まれは結構多いみたいですが、両親がクリスマス辺りで盛り上がったという事で、とってもロマンチックですよね 》 めろ
  https://twitter.com/Melo_inu/status/1167993429076299776