『時のかたち』(閑人亭日録)

 

 昨日購入した服部まゆみ全短編集『最後の楽園』河出書房新社を机上に立てる。カバー(ジャケット)を外すと、灰色単色の本体が虚飾を廃した未来の廃墟のように 現れる。いい題だ。ジョージ・クプラー『時のかたち』鹿島出版会2018年を遠いこだまのように感じながら、中の一篇『時のかたち』を読む。小説の舞台は伊豆高原の 一碧湖がモデルだろう。「一 よみがえる時」「二 こおりついた時」「三 見いだされた時」から成る。ゴシック・ミステリの佳品とでも言うのか、私好みの作品だ。 トリックを知った時、既読のような気がしたが、発表は1990年の『婦人公論』。記憶違いだろう。何年か前、五月の伊豆高原での牧村慶子展で一月近く出かけていた。 その時、周辺を巡り、無人の建物を何軒も見た。その時の印象がこの小説に重なる。この著作では巻末の短篇『無題』だけが既読。まさかこんな立派なかたちで出版される とは。うれしい。本棚の目につく場所に置きたい。本棚の中段には服部まゆみ『ラ・ロンド 恋愛小説』文藝春秋2007年初版がある。亡くなったことを受け入れられず、 新刊で購入したまま、未読。
 服部まゆみ『時のアラベスク角川書店1987年初版を取り出し『最後の楽園』と並べる。カバーは同じ銅版画。時は巡る。

 ネット、うろうろ。

《 「ホウレン草はゆでたあと冷蔵庫で保存するとき、ギュッとしぼらない」 瀬尾幸子 》 メシ通
  https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/atsushi-hakuo/2019-00092

《 セザンヌのなにがすごいのかを説明しながらふと思ったんですが、セザンヌの時代にセザンヌみたいな絵を描くっていったいどういう脳味噌があったら できることなのか謎だ。セザンヌすごいなと思った。 》 松下哲也
  https://twitter.com/pinetree1981/status/1202503807206191106

《  私は宇宙に意味はないと思っている。 》 竹熊健太郎《地球人》
  https://twitter.com/kentaro666/status/1202414317481545728

《 大学時代、「なんでも持ち込み可」の試験に缶ビールを持ち込んだアホがいた。そいつは「始め」の合図とともにグビグビと飲み始め、2本目を開けた時に、 席を立って退出した。彼は学年主席だった。翌年、同試験には「なんでも持ち込み可。※アルコールはのぞく」と注釈がついた。持ち込まねえよ。 》 南雲マサキ
  https://twitter.com/nagumo4423/status/1202435612399173632

《 東京新聞・筆洗(概要) 掘っている井戸で事故があり、現地の人が亡くなった。中村哲医師がお悔みに行くと父親は悲しみを押し殺して言った。 「泉が涸れた時に初めて現れた外国人があなた達だ。息子はあなた達と共に働き、村を救う仕事で死んだのですから、本望です」中村哲医師は生きる希望だったのだ。 》  立川談四楼
  https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1202793090202796032

《  安倍首相が「シュレッダーの担当は障害者」と説明した件
  ロイターは、津久井やまゆり園で19人の障害者を刺殺した男が言い放った言葉にも触れ、世界に打電した 》 盛田隆二
  https://twitter.com/product1954/status/1202618215219617793

《  日本を崩壊に誘い続けた悪魔の宣伝コピー群。

  2012~13年
  日本を、取り戻す。

  2014年
  景気回復、この道しかない。

  2015年
  地方こそ、成長の主役。

  2016年
  この道を。力強く、前へ。

  2017年
  この国を、守り抜く。

  2018年
  責任を果たす。

  2019年
  日本の明日を切り拓く。 》 ほうとうひろし
  https://twitter.com/HiroshiHootoo/status/1202238362649710594

《 通過電車は無慈悲な鉄の塊。 》 千葉雅也
  https://twitter.com/masayachiba/status/1202779196876939264