『四方対象』第九章、第一○章

 グレアム・ハーマン『四方対象──オブジェクト指向存在論入門』人文書院、「第九章 存在地誌」を再読。

《 私たちが素描してきたモデルには、四つの極がある。二種類の対象と二種類の性質である。次にすべきは、これらの極の様々な組み合わせを考察し、それら極が 相互作用する仕方を理解すること、そして私たちのモデルが説得力をもち、有益なものであることを示すことである。 》 193頁

 続く文章はやったら面倒臭いので引用は省略。「第一○章 思弁的実在論」を再読。

《 第一に、対象は他の何ものにも還元されえず、哲学によって、固有の仕方で論じられなければならないと私は考える。第二に、対象とその性質、そしてその他の 対象の間にある緊張は、他のあらゆる存在者の説明に対しても用いることができる。これは本当に包括的な主題なのである。第三に、対象指向モデルは、多くの分野の 知識、とりわけ人文学の様々な分野に対する大きな可能性を秘めているものであると私は主張する。 》 217頁

《 本書で提示された哲学は、対象の哲学であるだけでなく、分極の哲学でもある。ここには、荒野に自力で存在する実在的対象に加え、フッサールによって発見された 感覚的対象──捕らわれた状態でしか、つまり他の存在者の経験の内にしか存在しない対象──がある。さらに、対象に加え、その性質が存在する。そして奇妙なことに、 対象はその性質をもちかつもたない。二種類の対象と二種類の性質から成るこうした非対称な体系の存在によって、私たちは四方構造を提起するに至ったのであった。 》  220-221頁

《 私たちはたんに、物理的領域と人間の領域を等置しようとしているのではない。(中略)私たちの目的は、人文学は物理学に還元不可能だと言うだけでなく、 地質学や化学もまた物理学には還元不能であると主張することなのだ。 》 223頁

《 [私たちによれば、]心の内にあるものも外にあるものも全てがそれぞれ、性質をもちかつもたない一つの対象なのである。それゆえに、分裂によって分離されたり 融合によって統一されたりする、対象と性質の分極された関係という本書の主題は、世界のある領域を別の領域に恣意的に還元することなく、哲学が求める普遍的な問題 であろうとする。 》 224頁

 とりあえず再読終了。ふう。お終いになって視野が開けたような。

 ネット、いろいろ。

《  昨日、ご高齢の女性のお客様が『カメラを止めるな!』を開始25分ほどで「この映画(怖いから)ダメ。帰るわ。」と言って場内から出てこられたのですが、 スタッフが「10分ほどロビーでお休みいただき、37分ごろから再度お入りいただくとお楽しみいただけます!」となんとか引き止めたところ、→ 》 高田世界館
 https://twitter.com/takadasekaikan/status/1084264734596055041

《  →終映後にそのお客様から「止めてもらって本当によかった!こんなに面白い映画は初めて!」と喜んでいただくことができました。 なんとまあすごい映画のマジックでしょう!(笑)
カメラを止めるな!』は今週金曜まで絶賛上映中です! 》 高田世界館
 https://twitter.com/takadasekaikan/status/1084265647335337984

《 国語辞典編集者が語る「ことばが非常に通じにくい人」の見極め方が興味深い 》 FUNDO
 https://fundo.jp/116793

《 まあ、よく金ばらまいてくるよな、相変わらず。日本に来る外国の首脳が、こんなにおこづかい置いていくかね? 》 平野啓一郎
 https://twitter.com/hiranok/status/1084279998783971328

《  防衛局は「海の濁りを少なくするため細粒分10%前後」と沖縄県に説明したのに、業者に「40%以下」と発注
  記者「なぜ変更した」
  防衛省「分からない」
  沖縄県「土砂確認のため立ち入り調査したい」
  防衛局「調査を求める法的根拠示せ」

  滅茶苦茶。日本はもう民主国家ではない 》 盛田隆二
 https://twitter.com/product1954/status/1084638500215869440

《  どこだったか、来る医者来る医者、村の人がいじめて医者がいつかなくなった村あったべな? たぶんあのあの村の人に、いじめてる自覚なんかない。「正論」 「おらが村のしきたり」を押し付けてるだけの話。

  あの村の人がそのまんまのメンタリティでネットやりだしたらネトウヨになる。 》 菅野完事務所
 https://twitter.com/officeSugano/status/1084452374557519872

《 日本って本当の事を言っても、それがその時点で皆にとって都合が悪い事だとバッシングを受ける社会だよね。 つまり、日本人にとっては真実なんて大して重要じゃない。権威やマジョリティにとって都合の良い事こそが重要なんだよ。 だから、三権分立も民主主義も法治主義も全て条件次第で変わるんだよ。 》 Shichiro Miyashita
 https://twitter.com/shichirom/status/1084603235757785088
《 忠臣蔵ものを、時系列を追って観ていくと、松の廊下のセットがどんどん安普請になっていくので、時代劇の衰退を見せつけられるような気がして哀しい。 》  赤城毅
 https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1084431580058120192
《 電通のことを報道しようとすると、後ろからはがいじめにされ、「電通でござる、電通でござる、ええい、お控えあれ」って制止される、 というジョークを思いついたんだけど、もう誰も「殿中でござる.殿中でござる、ええい、お控えあれ」という忠臣蔵の「松の廊下」のことなど知らないよね。 》  山田正紀
 https://twitter.com/anaryusisu/status/1084355133759082496