『四方対象』監訳者あとがき

 グレアム・ハーマン『四方対象──オブジェクト指向存在論入門』人文書院、[監訳者あとがき]を再読。

《 本書において、感覚的対象とは、ごく日常的な意味における感覚ないし知覚に与えられるものだけを指示するものでなく、感覚に加え、想像や想起、理論の対象なども 含めた、意識に現れる限りにおける全ての対象を指す概念だからである。 》 226

《 こうした、感覚的対象のその都度の「見え」──現象学でいうところの「射影」が、本書において、「感覚的性質」と呼ばれるものである。 》 226

《 だがそうだとすれば、私たちの経験に溢れている様々な感覚的対象が──この犬、あの犬といったように──互いに区別可能なのはどうしてなのだろうか。 著者によれば、それは、感覚的対象が、感覚的性質に加え、「実在的性質」を有しているからである。 》 227頁

《 私たちは、物自体=実在的対象に直接的なアクセスをもたない。しかし、実在的対象は、感覚的性質を通じて、その存在を仄めかすことができる(魅惑の理論)と いうのが本書の最も重要な主張の一つである。 》 231頁

 だんだんわかってきたような。道は遠いが。

 昼前、知人の車に同乗、沼津市のカフェ・ブランで彼の依頼に耳を傾ける。郷土の文学者大岡信を顕彰するイベントを年一回開きたい。で、いいアイデアを求められる。 昼食をはさんで川から美術まで四方山話。いくつかの素案が浮かぶ。ある素案に食いついてくる。では誰を選考委員に依頼するか。車で移動。某作家を引き合わせる。 彼の作品を前にして知人の心は決まったようだ。やれやれ。来月、三島市旧市街の路地裏を流れる農業用水路の案内を承諾。用事は向こうからやってくる。

 ネット、うろうろ。

《 ハーマン『四方対象』、重版決まったそうです!ご購入いただいた方、紹介してくださった方々、そしてハイデガー研究会のみなさん、ありがとうございます! 》  occasion1987
 https://twitter.com/occasion1987/status/1085050996512907264

《 あとがきはドレイファス+テイラーのところを中心に修正予定。あとはundermine/overmine/duomineあたりの訳語をどうするか (解体・埋却は結構考えた結果なのですが、誰も使ってくれないという悲しい現状があるので...) 》 occasion1987
 https://twitter.com/occasion1987/status/1085073645632774144

《 「ヌード」とは人工的に再構成されたアートを意味する。ミロのヴィーナスは頭部と体部が違う時代(或いは異なる様式)で作られている。 またモナリザの顔も長年かけて目、鼻、唇、頬などが複数の視点から描かれている。これら「美の原理」を満たした表現は時代を超えて人々を魅了し続けている。 》  笹山直規
 https://twitter.com/negaDEATH666/status/1084171127398707200

《 大量失業時代を生き延びるために、どのような統治形態・どのような経済体制・どのような共同体が最適なのか? 地方移住も、共同保育も、合同墓も、 『しょぼい起業』も、その問いに対するそれぞれの解の試みのように僕には思われます。 》 内田樹
 https://twitter.com/levinassien/status/1084984138275291137

《 なぜ日本のメディアは少子高齢化については多少なりとも論及するのに、大量失業時代については一言も触れないのでしょうか。たぶん新聞とテレビと広告代理店が 「まっさきに雇用がなくなる業界」だからでしょう。自分の死期の正確な予測を立てることにリソースは投じたくないですから。気持ちはわかる。 》 内田樹
 https://twitter.com/levinassien/status/1084985318002966528

《 そうか〜。あの四島を「北方領土」と呼ぶのをやめて「南クリル諸島」という包括的名称に読み替えることに日露が同意した瞬間に「北方領土問題は解決する」 わけですね。「北方領土」という概念自体がなくなるんだから。ロシア恐るべし。 》 内田樹
 https://twitter.com/levinassien/status/1085028846825435136

《 ポーランドのPOは、毎日新聞にとって「中道保守」らしい。それ自体はあんまり間違いないかとは思うが、だったら、日本の自民党とか維新や公明党をきっちり 「極右政党」って呼ばんといかんわな。 》 菅野完事務所
 https://twitter.com/officeSugano/status/1085037927694983168

《 政府統計「信頼できる」100% 内閣府調査 》 虚構新聞
 http://kyoko-np.net/2019011501.html