『レヴィナス』七(閑人亭日録)

 熊野純彦レヴィナス 移ろいゆくものへの視線』岩波書店1999年初版、「第II部 移ろいゆくものへの視線 ─レヴィナスにおける〈時間〉をめぐって──」 「はじめに──移ろいゆくものへ」を読んだ。

《 そうであるとすれば、時間について考えるとは移ろいゆくものをめぐって考えることであり、時間を時間としてとらえようとする思考、ことがらをその時間性において 考えようとするかまえには、移ろいゆくものへのまなざしがふくまれていることになる。時間をめぐるレヴィナスの思考もまた、例外ではない。 》 128頁

《 他者と〈私〉とは差異によってへだてられ、時間性は差異によって散乱してゆく。他者との時間を私は、ともに現在として経験することができない。 》 128頁

《 時間への問いは、レヴィナスにあってはこうして、〈他者への関係〉への問いとなり、〈倫理〉をめぐる問いかけとなる。 》 130頁

 「第II部 移ろいゆくものへの視線」「第一章 物語の時間/断絶する時間」を読んだ。

《 「歴史」を物語ろうとするものが、みずからを「特権的な平面」に立つ存在、すなわち歴史それ自体を見とおす超越的な「観点」を手にした〈偏りのない傍観者〉 であることを自負することはできない。 》 132頁

《 生者がまさに生きのこったという事実の想起によって、端的に死んでいった記憶を置きかえることはできない。生き延びた者たちの、どれほどに切実な証言も、すでに 決定的に不在となった他者たちの時間を回収することはできない。 》 134頁

《 物語ることそのものに、とりあえずは問題の根があるのである。 》 134頁

《 死者をめぐる想起の疾しさの周辺には、過去と現在という、歴史のなりたちへの問いと、過ぎ去った他者と〈私〉の現在とのかかわりという、時間の〈倫理〉的な 側面への問いかけがわだかまっている。 》 142-143頁

《 見てきたように、レヴィナスの所論にあっては、歴史という、過去と現在とのかかわりのなかで、記憶と修史というかたちで現在へと囲いこまれない過去が主題化 される。歴史の背後で、時間への問いが問われている。想起というかたちで現前化すること、過去を現在のうちへと回収すること、共時化することの問題性が問われていた のである。 》 143頁

《 他者の到来、「絶対的に他なる〈他者〉」の到来のみが、未来の次元をおしひらき、「向こう岸」をしるしつづける。他者とともに到来する未来は、それゆえ 「絶対的にあらたなもの」をふくんでいいるのである。(中略)あくまで未来とは他性であり、時間は他なるものの到来なのだ。だが、なお考えておくべき問題がのこる。  》 161頁

《 論点はふたつある。 》 161頁

 以降じつに高度で複雑な論述が続く。ただ、はあ、そうですか、と感心(あきれる)ばかり。一言二言三言では到底まとまらない。

《 次章ではそれゆえ、存在者が存在することと、時間が時間化することとのかかわりという、典型的に〈存在論的〉な主題を、その問題設定の解れ目にいたるまで追求 してゆくことを、第一の手がかりとすることにしよう。 》 166頁

 ふう。

 手紙を投函して帰る途中、タピオカ屋に閉店の張り紙。半年だった。昨日レストランの主にタピオカは終わった、これからはパフェと予言した。バーは休業の張り紙。 春なのに冬景色再びの曇天。

 ネット、うろうろ。

《 おもえば音楽という表現自体が密閉・密集・密接を指向しているだろう。但しこの「三密」は閉鎖空間のそれではなく、所謂「ブルースインパルス」 魂の根基底に進駐し囚われた魂を解放するための跳躍台として作用する。人類の宿痾を至福の律呂へと転換するコズミックブルースの契機。 》 off note
  https://twitter.com/offnote_info/status/1250067199739465730

 イスラエルの歌手YASMIN LEVYのCD”Sentir”2009年を聴いていて、だなあ、と実感。
  https://www.amazon.co.jp/Sentir-Yasmin-Levy/dp/B002HNA9MW
  https://en.wikipedia.org/wiki/Yasmin_Levy

《 東京都担当者「衣食住と学びは生活必需品という考え方で書店は学ばなくてはいけない学習書などがあるが 古書店はたまたま読みたいものを探すので 古物商と同じ扱い」

  前提が間違えている。古書店は「所有したい本を探すところ」。「読みたいもの」など探す者はいない、当店では。(あべの古書店主人) 》 あべの古書店(静岡)  https://twitter.com/Abeno_Old_Books/status/1250438898896912384

《 古書店
  不要不急に
  あらず

  不朽の書
  不眠不休で
  普及さす

  書ある限り
  著者もまた得ん
  不老不死 》 猟奇の鉄人
  https://twitter.com/kashibaTIM/status/1250653865466195968

《 この頃ロイターの反応が速い!
  50人グループ旅行が発覚し「夫のコロナ対策への批判にさらに怒りを注いだ」

  「臆病でナメクジのように遅い対策」とも書かれてるよ。
  “The prime minister’s support has been hurt by what critics say is a timid and sluggish response...” 》 momo noki   https://twitter.com/momo_ni/status/1250762522660990977

《 Choose Life Projectからの最新作です。10万円の一律給付について。やる気なかった安倍首相がいきなり方向転換したのは支持率がこのまま下がれば レームダック化して「四選」も「五輪開会式」も「改憲」も全部吹っ飛ぶと思ったからでしょう。 》 内田樹
  https://twitter.com/levinassien/status/1250983154199826433

《 10万円の現金支給を決めたと思ったら、銀行口座が分からない、手を上げた人だけだと、訳の分からないことを閣僚も御用評論家も言っている。住民台帳があるし、 マイナンバーもある。宛名記名の小切手を一枚郵送すればよいだけだ。ドケチで国民に支給したくないだけだ。この政府には命を預けられない。 》 舛添要一  https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/1251001043934035968

《 麻生太郎はマスクじゃないもので口を塞いで、荒縄でくくって倉庫にでも放り込んでおけば、と思ってしまうな。 》 清水高志
  https://twitter.com/omnivalence/status/1250996941963489280

《 アベノマスク466億円。スカイツリーがもう一本建つ金額。安倍三がどんだけ馬鹿か分かろうというもの。 》 西脇完人
  https://twitter.com/kentestu/status/1250970606280962050

《 マグリットの《恋人たち》が、このコロナ禍の時代に新しい解釈を得つつ、伝播している。ことを、美術館が伝える。 》 kenjiro hosaka  https://twitter.com/kenjirohosaka/status/1250596679599812609

《 リアルに怖いホワイティうめだ 》 ヤスモトユウタ  https://twitter.com/YutaYasumoto/status/1250286067418193925

《 ‏知人から頂いた発見。
  あたたかいな。 》 サヘル
  https://twitter.com/21Sahel/status/125031228