『述語的世界と制度』四 (閑人亭日録)

 中村雄二郎『述語的世界と制度』 岩波書店1998年初版、「第2章 カオス・無意識・述語性」を途中まで読んだ。じつに刺激的。でも理解は半分程度かな。なので なかなか進まない。それだけじっくり読んでいることになるのかな。

《 この〈自然の点で〉と〈認識において〉という対比であるが、これは、アリストテレス自身によって、〈自然において〉と〈われわれにとって〉と、それぞれ 言いかえられることでいっそう明確なものになる。さらに〈自然において〉は〈それ自体において〉と言いかえられ、〈われわれにとっては〉はわれわれの〈感覚に対して〉 とも言いかえられている。 》 71頁

《 このように、〈われわれにとっては〉がわれわれの〈感覚に対して〉と言いかえられているのを読んで、あるいはひとは、わかり切ったことだと思うかもしれない。 そういうことなら、いまさら仰々しく問題にするに値しない、と思うかもしれない。けれども、ことの在り様についての、この〈それ自体において〉と〈われわれにとって〉 とのちがいは、今日、〈存在論〉と〈現象学〉という哲学上の根本的区別を考える上でも、また、カオスや始まりについて考える上でも、並々ならぬ意味を持っているので ある。アリストテレスが念頭に置いていたことを超えてだ。 》 72頁

《 ここにおいて問題になるのは、アリストテレス的にいえば、〈質料〉と〈形相〉との複雑な関係である。 》 91頁

《 まず質料であるが、これは彼によって、なによりも〈それ自体としては何ものともいえない〉無規定的な性格を持ったものとしてとらえられている。すなわち彼によれば、 質料は究極的な主語的基体である。 》 91-92頁

《 また、質料は、彼によれば実体の可能的な原理であり、それはとりわけ生成のうちにあらわれる。そして生成には、自然によるものも、テクネーによるものも、自己 偶発性によるものもある。 》 92頁

《 さらに、質料は、無限定的なものとして、偶然的(付帯的)なものの根拠をなしている。 》 92頁

《 右に瞥見してきたことからわかるように、アリストテレスにおいて質料とは、無規定的なものであり、また、偶然的なもの原因でありながら、生成あるいは転化において 可能的な原理として働くものであった。
  質量が形相と結びつくのも生成においてである。というのも、生成において可能的なものが現実化されるためには、形相の働きをまたねばならないからである。(中略) すなわち、生成するのは形相ではなく、質料と形相とが結合した実体(具体的個物)であり、形相そのものは実体である必要はない。 》 93頁

《 彼のいう形相と質料は、今日の一般的な用語でいえば、形体と材料に当たるわけだが、それらをはるかに超えて含蓄があり、次の点で顧みられるに値する。それは、まず、 一方の質料概念の持っている無規定性、無限定性、究極的基体性、偶然性といった原初的な性格であり、また、それと動的かつ生命的な可能態、生成(および消滅)や 転化との密接な関係である。不思議なことにあまり指摘されることがないのだが、マテリアリズム(質料主義)がヨーロッパの哲学史や思想史においてあれだけ大きな衝撃力 を持ちえたのも、単にマテリアリズム=唯物論の反宗教的、反精神主義的性格のゆえではない。そうではなくて、質料概念が事物や諸概念を解体させ、原初や根源へと 引き戻す働きを備えていたためなのである。 》 95頁

 引用したい箇所は他にもあるが、そうすると、ほとんど丸写しになってしまう。理解は困難だけど、面白い。

 朝、家の不用品の片づけ意欲に俄然火がついて、昼食後も続ける。体が勝手に動き、神棚を移し、台所のガス台、流しの下に収納されたままの不用品のアルミの鍋、雪平鍋、 中華鍋などの燃えないもの、竹で編んだ笊の類の燃えるものをぽっぽとゴミ袋へ。いやあ、あるものだ。昭和の時代によく使った道具たちはただの不要物になり果てた。
 先月から無用物、不要物を片づける作業にかかっている。布団、箪笥を処分。来週は電気こたつなどの不燃物を処分に。どれも手入れ感のある使い込んだ印象ではなく、 使い古した印象。古びの魅力がない。どれも安価な家財道具だからなあ。歳月を経ると、モノの良し悪しが純金と金メッキの違いのようにありありと見えて来る。メッキが 剥がれるとは言い得て妙。

 ネット、うろうろ。

《 渋谷やばいな
  広告がなくなり始めてる 》 araichuu
 https://twitter.com/araichuu/status/1257923105831309313

《 原稿朗読会の会場 》 デーブ・スペクター
 https://twitter.com/dave_spector/status/1257849927935209472

《 #100日で崩壊する政権 41日目
  #10万円給付 》 なすこ
 https://twitter.com/nasukoB/status/1258176069586219010

《 山中教授は見事だった。安倍さんが五輪成功に向けて「治療薬、ワクチンの開発を日本が中心になって進める」と意気込んだ。すると教授 「あと1年で準備できるかというと、かなり幸運が重ならない限り難しい」とバッサリ。倍返しを成し遂げた瞬間でしたな。ほら、大坪審議官と和泉首相補佐官の件ですよ。  》 立川談四楼
 https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1258241350241120258

《 未だに安倍政権を擁護する人は、こんな議論など知らないか、今も意味すらわからないのだろう。コロナが影も形もない去年の春に感染症とオリンピックをセットで 心配していた政治家もいるんだよ。 》 清水 潔
 https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1257901338727342081

《 秋田県設置予定のイージス システムを断念。更に遅れる見込みへ。
  しかし、そもそもコロナパンデミック以降は世界的に防衛のあり方が変わるのは間違いない。
  戦後75年。日本での戦死者はいないがコロナでは500人以上が死亡したのだ。国民の命の守り方の根幹が間違っている。 》 清水 潔
 https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1257904727766913024

《 「失業手当などやると、遊民惰民を生ずるから、さういふ弊害を極力防がうと考へて居る」『改造』昭和五年七月号座談会「内務大臣安達謙蔵」より

  この時代からあまり変わっていないね。 》 山田正紀
 https://twitter.com/anaryusisu/status/1257847072142704641

《 首相官邸HPに教育について書かれた文書があるのですが、とんでもない内容なので是非見てほしいです。これを主体に自民は教育改革を進めています。

  休校をさせないのも、緊急事態宣言中にも関わらず健康管理の為にと設けられた登校日もこの考えによるものかと‥正に我慢の教育です‥ 》 EV https://twitter.com/wsNDSbI8uTHqNnJ/status/1257593828770340864

《 「安心してください。新しい生活様式です」 》 出ない順 試験に出ない英単語
 https://twitter.com/NISE_TOEIC/status/1257215214203727876

《 お参りしよかな〜と近づいて、これ程までに賽銭入れる気を失せさせる賽銭箱も珍しい。 》 パ一ティフ一ド同好会
 https://twitter.com/partyfoodism/status/1257852819765260290