『飛ぶ孔雀』(閑人亭日録)

 山尾悠子『飛ぶ孔雀』文藝春秋2018年初版、前半の表題作「飛ぶ孔雀」を読んだ。最初の短篇「柳小路界隈」。

《 トエは夜の川辺で火を焚いた。燐寸の燐がたけだけしく闇に発火し、焚きつけの紙を変色させて明るい炎がさっと走る。正常に燃え上がったその火が空気の澱みに触れて 縮むとき、ばちんと大きな音がたつこともあった。怒りに任せ、命ずるうちに、練炭の表面に別種の青い炎が生まれた。たよりなくちりちろした赤い炭火を覆い隠し、 二重映しになったあからさまに偽の青い火なのだった。それは気ままに膨れ上がり、髪を振り乱すようにせわしなく動き回ったが、明るいだけで熱というものがまるで なかった──トエは笑った。 》 10頁

 階段下の倉庫には昭和の時代の七輪と練炭がある。練炭に火をつける、なんて光景は若い人には想像が及ばないだろう。これこれ、と手を打った。非常時用に置いてある。
 本編「飛ぶ孔雀、火を運ぶ女I」「飛ぶ孔雀、火を運ぶ女II」は、夏の夜の大茶会の慌ただしく時空が狂ったようなシュールな始末が描かれる。泉鏡花を連想させる。 コレハ、ナンダロウ。

 ネット、うろうろ。

《 崩落だらけの大井川最上流のリニア工事現場。「建設工事」どころか「復旧工事」の有様 》 HARBOR BUSINESS Online
https://news.yahoo.co.jp/articles/b90fe0a4fdhttps9733db654482631e5becc53d638fbd

《 アネマリー・モルの『ケアのロジック』は、「患者に選択肢を与えることが本当にケアを改善することになるのか」と問いかけます。 思えば、私たちは生活を「選択」の連続と捉える思考法に慣れ切ってしまっているような気がします。 》 Akinori Hamada
https://twitter.com/wasurenakusa/status/1289546799573680128

《 アネマリー・モルの『ケアのロジック』に出てくる身体は、決定論的で物理的な因果法則にただ従うだけの身体でもないし、 選択の自由を無条件に前提された精神でもない。沢山のケアのアプローチが働いて作られる対象であり、その限りで能動的なものでもある。 ケアということそのものについてモルは、 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1289587462734413824

《 「ケアとは、複数の手が一つの結果のために(長い時間をかけて)ともに働くこたなのだ。ケアは、(価格に対する製品のように)交換される何かではなく、 (進行中のプロセスにおいて)行為が行き来するなかでの相互作用なのだ。」と語っている。 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1289587463963291648

《 「アベノマスクは有意義だ」と主張していた論客は大勢いたが、そのマスクを自分で使っているところを見せなかった。そして誰もいなくなった。 》 町山智浩
https://twitter.com/TomoMachi/status/1289713445156208640

《 NZ首相の言葉。
  「国民の幸せは国の義務」
  「これだけは覚えておいて。家に居れば命が救える」
  「国民が健康でいれば観光も経済もやがて戻って来ます」

  日本の為政者の皆さんの言葉。
  「これで潰れるところは潰れろ」

  「休業やりたくないでしょ?」
  「自衛してください」
  「ウイズコロナ」 》 sarah
https://twitter.com/lovelovesarah/status/1289570299457937408

《 メルケルは言うまでもなく、ボリス・ジョンソンであれ、マクロンは言うまでもなく、トランプですら、良くも悪くも自分の職「責」であるという自覚の存在は 感じられる。唯一、彼の名前は、マスクにだけ残ることになる。これで、あとは、よろしく、だ。 》 ねずみ王様
https://twitter.com/yeuxqui/status/1289515009609883653

《 コロナ禍じゃなく安倍禍だわ 》