渡辺崋山(閑人亭日録)

 田島志一・編『南畫十大家集』上巻審美書院の彩色木版画渡辺崋山富嶽圖』を鑑賞。

《 富嶽
   紙本着色
   縦一尺八寸六分五厘、横二尺二寸九分

  傳へいふ崋山一日洋畫の法に倣ふて富嶽を寫さんと欲し、繪具の調合、雲烟の塗抹、幾多の苦心を重ねて成りたるもの即ち本畫なり、而も描き了つて未だに意に滿たざる 所ありしかば、單に印を捺して款記を下さゞりき、本畫即ち是れなりと、固より洋畫風のものとして完璧といふ能はざれども、而も容易に他人の企及すべからざる一種の 風格あるのみならず、天保の當時既に着眼したる崋山の手腕達識には何人も服せざるを得ざるべし 》

 木版画は縦約25,5センチ、横約31,5センチ。半分の縮尺。実物と並べて鑑賞したい。ネットには画像が見つからない。
 同じく田島志一・編『文人畫三大家集』審美書院明治42年刊の渡辺崋山『寒林富岳圖』天保九年(四十六歳)の彩色木版画を鑑賞。

《 蒼老古雄筆墨は崋山の樹石に於ける一種の特長なりしと雖も、本圖の寒林の如き妙極殆ど言ふべからざるものは蓋し鮮し、粛索たる冬景の興趣披玩盡くることなきを覺ゆ、眞に神品と稱すべし 》

 こちらは検索でいくつも出てくる。この木版画を間近で見た人はみな、驚いた。それにしても『文人畫三大家集』は明治42年五月五日発行。『南畫十大家集』上巻は 明治42年十二月五日発行。下巻は明治43(1910年)六月三日発行。『文人畫三大家集』には作品の大きさは記されていない。読者の反応を受けて『南畫十大家集』では寸法を 記したのだろう。序に加えれば田島志一・編『日本南畫集』審美書院が明治42(1909)年十二月に発行されている(未見)。すごい仕事量だ。

 降ったり止んだり、晴れたり曇ったり。洗濯物を取り入れたら俄か雨。このひと月難儀な雑用に追われていたけど、きょうやっと終わる。やれやれ。

 ネット、うろうろ。

《 クモのコスプレをした犬まじで怖い 》 ロアネア@最多情報源バズニュース
https://twitter.com/roaneatan/status/1322849392798265344

《 妨害や梯子外しにも負けずに府民、市民にとって本当に必要な情報をブレずに報じ続ける毎日新聞大阪は本当に立派だと思います。

  大阪都構想関連に公金100億円超 府市13年以降に 人件費や選挙など - 毎日新聞 》 清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1322905454368813056

《 毎日新聞公選法違反の難癖までつけて、大阪都構想を応援。記事には竹中平蔵の名前も。どこまで解り易いんだか。

  内閣官房参与高橋洋一氏ら6人任命 - 毎日新聞 》 津原泰水
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1323028122640375808

《 この5年間、否決された「都構想」のために、ダブル選挙まで行われ、二度目の住民投票。いったいどれだけの府職員、市職員の時間と労力が費やされたことか。 コロナ禍の中にあっての公衆衛生の向上と保健所の体制強化などに力を注ぎたい。 》 大阪府職労
https://twitter.com/fusyokuro/status/1322903589358956546

《 自由な商都のはずなのに、なんで公務員や左翼がのさばっとんの。アカい阿呆なやつもせめて東京行ってや。 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1322985532930940928

《 自然と人間、主体と対象という問題を主客二元論とその調停(脱構築主義でも、中動態でもなんでもいいが)の文脈で考えているうちはまだ核心に到達しておらず、 もっと本質的には質料形相論に戻って、その副次的な問題の系として主体や対象の問題を考えねばならない。そのための助走が今世紀の始めに現れて 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1322782349185085440

《 きていて、道具を使う人類や物を作る人間についての人類学や哲学の考察(インゴルド、ラトゥール、ハーマンなど)はその嚆矢だが、広く物を作る現代のクリエイターに その思考が実感として共有されてきているように思う。物を作ることが起成因的ではなくなってきた。これを再魔術化と言ったりもするが、 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1322782350506254336

《 そのなかで古代から近代、近代から今日と、形而上学を構成する基本要素の組み替えが起こってきたうちの、第三の変革期に現代は来ている。 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1322782351630348289

《 いま現在、生きられている世界は、認識できない。これはマクルーハンが「新しいメディア環境」と呼んだもの。認識でき、評価できるのは常に「古いメディア」である。 現在性は誰にだって見えないし、わかりもしない。むしろ「自分を知れ」などと言える人たちは、「古いメディア」しか見えていない証拠。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1322859269373374464

《 異国/異文化をフィールドワークするとき、現地でわかることというのは、実際は〈自文化のフレーム〉で理解したことなのである。現地にいて、 現地のフレームに参入できているとき、それは自然化/無意識化されている。だから、フィールドワークでは、現地よりも、帰国してから見えることのほうが重要。 》  中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1322861946694103041

《 これは公演を観るときでも、展覧会などを観にいくときでも同様である。その場でわかったことは、観客自身が「見たかったもの」であって、 作者のフレームへの遭遇以上に、観客によるフレーム投影なのである。なので、その場は「わからなさ」に深く耽溺し、後で「自分が何を体験したのか」を問えばよい。 》  中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1322864813714800642

《 上海の築85年の小学校の「引っ越し」。再開発のため18日間かけて62㍍離れた場所に建物ごと移動させたそうです。中国では、 急速な近代化で歴史的建造物を取り壊してきた反省から、こうした画期的な保全技術に注目が集まっているとのこと。 》 小林哲 |Tetsu KOBAYASHI
https://twitter.com/kbts_sci/status/1322703942724116480

《 このマスク、アイデア賞すぎる。盲点だったわ 》 イシダコ
https://twitter.com/unforgiven_0909/status/1320653365102084098