『性の歴史 II 快楽の活用』三(閑人亭日録)

 ミシェル・フーコー『性の歴史 II 快楽の活用』新潮社1986年初版、「第二章 養生術」を読んだ。

《 この省察の主要な関心は、快楽の活用──その好ましい諸条件、その有益な実践、その必要な減少策──を、自分の身体への関心のもち方にもとづいて規定することに あった。その場合の関心は、《治療法本位》であるよりもはるかに《養生術本位》であった。つまり健康にとって重大なものと考えられていた活動を規制することを目指す 養生生活の問題であった。性行動の医学的な問題構成は、その行動の病理的形式を除去しようとする配慮にもとづくよりも、その行動を健康管理や身体生活と可能なかぎり うまく統合したいという意志にもとづいて行われてきたのである。 》 128頁

《 養生術は一つの戦術なのであるが、それは養生術によって人々が、さまざまな状況に、筋道のとおった、したがって役立つ仕方で応じることができなければならない、 という意味においてである。 》 137頁

《 要するに、暮しの技法としての養生生活の実践は、病気にかからぬための、もしくは病気をすっかり治すための注意の全体とはまったく別のものである。自分の身体へ 正しい、必要にして充分な配慮をいだく、そうした主体として自己を構成する一つの方策の全体である。 》 139頁

《 したがって、性の快楽の《実施日》を、一様に、かつ万人向けの定めるのは論外であって、問題にされるのは、都合のよい時機ならびに適切な回数を裁量の方法で 計算することである。 》 149頁

《 愛欲の営み(アフロデイジア)の実践を抑制する必要性を含む、愛欲の営み(アフロデイジア)にかんする養生生活論は、性行為がそれ自体として、しかも本来悪である とする公準にもとづいてはいない。 》 150頁

《 性の活動の誤った配分から生じる病気は、つねに、過度にもとづく病気である。 》 152頁

《 性行為はアリストテレスにとってもプラトンにとっても、死の定めにある個人の生命──しかもその行為によって自分の最も貴重な力の一部分を奪い取られるその生命 ──と、種属の存続の具体的な形をおびる不死との交差点に位置している。 》 169頁

 きょうも強風が吹き、すさんだ一日。源兵衛川中流眼鏡橋石垣のヒメツルソバを抜く。

 ネット、うろうろ。

《 ルーマニアで、3歳の子が配管に転落して救助不能に。絶望的な状況の中、近くにいた13歳の少年が志願してパイプの中に突入し、見事救助に成功。 》  岩井洋一(柔術新聞 速報版) 
https://twitter.com/busujiujitsu/status/1361908734667067394

《 日下三蔵の「復刻が待たれる20世紀の名作たち」が何気に役立つ。筒井康隆の「欠陥大百科」「発作的作品群」、横田順彌の「戦後初期日本SFベスト集成」 「絶叫大冒険」、かんべむさしの「言語破壊官」「集中講義」は文庫化されていない。北上次郎大森望の対談で初心者向けの作品として、「宇宙消失」「アイの物語」 「空の中」「透明人間の告白」「リプレイ」「銀河英雄伝説」「マイナス・ゼロ」「タイム・リープ」「あなたの人生の物語」「時間衝突」が挙げられている。バカSFとして、 「完全な真空」「時間衝突」が挙げられている。/ふかわ 》 読書メーター
https://bookmeter.com/reviews/57483505

《 「もし、東京五輪が中止になったら…」研究者が“警戒”すること 》 Buzz Feed JAPAN
https://news.yahoo.co.jp/articles/0629636f8c4d12ac9f7bfe7b208a354bcfbde136?page=1

《 写真を撮ることを趣味にしてて良かったなぁと思った瞬間です 》 有馬猛
https://twitter.com/tiffaart/status/1360856170605408259