『哲学漫想』十(閑人亭日録)

 山崎正和『哲学漫想』中央公論社2021年初版、「 IV 」章を読んだ。書評をまとめたもの。

《 私見だが、国家とは風俗習慣の共通性を基盤とし、それが生む法と制度によってさらに紐帯を強められ、この循環のもとで歴史的に熟成された共同体である。 》 278頁  遠藤乾『欧州複合危機』

《 人は手でものを作るが、ときに標準的な目的の達成で満足しないことがある。必要を超え、事前の設計を超え、手がこれで「よし」という限界まで作り進むことがある。 このとき「よし」と見えるのが美なのであって、美は「手の恵み」にほかならないのである。 》 288頁 佐々木健一『美学への招待 増補版』

 「 V 」章を読んだ。京極純一大岡信への追悼文。京極純一への追悼文から。

《 学者として氏に教わったことが多いが、今も銘記しているのは、「どんな理想も実現過程が示されていないものは信用できない」という一言である。戦前、戦後の イデオロギー時代を生き抜いた賢者の実感だろう。 》 308頁

 山崎正和『哲学漫想』読了。なんとも豊かな内容の本だ。ことあるごとに読み返すだろう。

 朝、頼まれて三島梅花藻の里の清掃のお手伝いへ。終了後、周囲のヒメツルソバが目に入り、駆除。帰宅。一汗。コーヒーが旨い。
 午後、上記作業に参加した知人に頼まれ、上記の大岡信への追悼文をコピー。明日投函。

 ネット、うろうろ。

《 自分が深く変化しないと読めないテクストというものがある。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1379987311635525633

《 フーコーが児童を買春したという噂について、ファクトチェックを行った上で否定し、フーコーの過去の運動と思想について解説する記事を フーコー研究プロジェクトの関連で教えて頂きました。 》 おきさやか(Sayaka OKI)
https://twitter.com/okisayaka/status/1379690015530254336

《 10年前の「反復」がもたらした日本のコロナ危機  「中止だ中止」と言えない主権者と無責任の体系/白井聡 》 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/420664

《 現首相は前首相の発言を踏まえて「コロナウィルスはアンダーコントロールだ」と世界に宣言したらどうだろう。 》 会田誠
https://twitter.com/makotoaida/status/1379946518296207360

《 「蒸気にして大気に放出する」案もあり、国はそれも安全性に問題無しとしている。だったらまじな話、ミストにしてオリンピック会場を冷やせば良い。 最高のアンダーコントロール・アピールになる。

  汚染処理水処分、憤る東北の漁業者 「安全というなら東京湾に」 | 毎日新聞 》 津原泰水
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1380016068891090950

《 「究極の環境汚染」と小出裕章氏が言う汚染水の「海洋放出」を、菅さんが近日中に決断する。もちろん全漁連の岸会長は「絶対反対」だが、菅さんのことだ、 薄ら笑いで強行を指示するだろう。それにしても全漁連と交わした「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」との約束はどこへ消えたのか。 》 立川談四楼
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1380004316778405889

《 厚生労働省の賃金統計が、説明や申請なしに変更されていたことが分かりました。短時間労働者の賃金を集計する際、2020年分からは大学教授や医師ら高給職種を加えた ことで平均時給は前年比23%も上昇。統計の意義は保たれるのでしょうか? 》 東京新聞編集局
https://twitter.com/tokyonewsroom/status/1379541613815336961

《 こーいうシンプルで遊び心のある家を作りたくて建築学生になりました。 》 (ゆう)
https://twitter.com/rose1007rose/status/1379122523455938563