『意味がない無意味』再読・四(閑人亭日録)

 千葉雅也『意味がない無意味』河出書房新社2018年初版を少し再読。
 20日に記した坂部隆芳さんに投函した葉書の二行が、『意味がない無意味』に関わってくると次第に思えてくる。

《  前人未到の域を感じました。
   現実を突き破る意気にたじろぎました。  》

 葉書では”域”と”意気”を呼応させたが、”意味がない無意味”が”現実”につながってくるとは。

《 〈意味がある無意味〉は、もっと何かを言いたくさせるような無意味である。反対に、〈意味がない無意味〉とは、我々を言葉少なにさせ、 絶句へと至らせる無意味なのだ。  》 12頁

《 〈意味がある無意味〉から〈意味がない無意味〉へ──それは思考から身体への転換だ。 》 12頁

《 私の言葉で言えば、〈意味がある無意味〉の外部にある物質的なものの可塑性が、〈意味がある無意味〉の作用圏内つまり思考に、意味がなく無意味に破壊的影響を 与えるのである。 》 17頁

 論述はさらに展開されてゆく。坂部さんに稚拙な思考を綴る便箋二枚の短い手紙を認める。
 午後、源兵衛川最上流部を遡る。水量がずいぶん増した。飛び石も近々水没するだろう。左側の石垣からは幾筋もの地下水がちょろちょろ出ている。子どもたちが小魚を採っている。いずみ橋下流では今年も石積みのダムが出来ていた。遊び終えた子どもたちがじゃれている。湧水流れる白滝公園でもたくさんの親子連れ。娘たちは浅い桜川で はしゃいでいる。流れるきれいな水。他では得難い風景らしい。

 ネット、うろうろ。

《 「人生のダービーはいつだ!?」という新聞広告のコピーに、「あ、アーッ! ……スッちゃった……」とひとりごちた今日の朝だった。 》 赤城毅/大木毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1398610004211503106

《 70年反安保闘争のデモの中だった。神宮外苑にさしかかった時だ。腕を組み睥睨する男と目が合った。三島由紀夫だ。一期一瞥!……11月、東京を去り沼津市郊外 愛鷹山麓の一人となった。ほどなく自衛隊市ヶ谷駐屯地、壮烈な最期を知る。《唇を嚙んでいたっけ腕をくみ霜月二十五 憂国の歌》 》 福島泰樹
https://twitter.com/yasukizekkyo/status/1398416812992204803

 《 鹿島さんによれば、学生運動こそまさに『勉強の哲学』的に違和感のある新しい言葉の世界に入っていく経験だったが、党派の言葉に乗っ取られた人たちはその後 書き手にはならなかった。鹿島さんも含め、周辺にいた人が書き手になった、とのこと。これは現代のSNS政治の時代にも言えるのではと思った。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1398644270421069826

《 自分の言葉を使うこと、僕がツイッターで言いたいのはそれだけかもしれない。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1398644764388446208

《 五輪関連のニュース、筒井康隆のドタバタ劇に列挙されているエピソードまがいのが目白押しで、いちいちリツイートしていたら気が変になりそうだ。 》  津原やすみ(泰水)
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1398793904225325060

 《 東京都に電話して確認したところ、「まだ公式発表はしてないけど、1000㎡以下の小規模店舗は、時短の協力依頼だけで協力金はゼロと思っといてください」とのこと。   なんだそれ〜、そんなので商人を動かせると思ったら大間違い。協力なんかできるか〜! うちも6月1日から全開で再開しまーす!! 》 松本哉
https://twitter.com/tsukiji14/status/1398454321352568833

《 あとね、ちょっと言いづらいけど
  原子力緊急事態宣言もまだ解除されてないの 》 プルト
https://twitter.com/Plutokun_Bot/status/1398218255550935043

《 この展覧会のメインビジュアルに使用されている画像のデザイナーは私です。この画像の使用承諾について、一切の連絡を受けていません。とても驚いています。 しかもこの画像は、当時無賃で作らされたものです。本展覧会のメインビジュアルに使用されるものとして、意図して制作されておりません。 》 金色の愛・ユンボ
https://twitter.com/GOLDENLOVEYUMBO/status/1398206077691318274