『十二支考 3』七(閑人亭日録)

 南方熊楠『十二支考 3』平凡社東洋文庫1973年初版、「猪に関する民俗と伝説」を少し読む。

《 体が太った者をブタと名づけたのを見ると、肥え膨れたのを形容してブタブタと言う語も当時すでにあったらしく思わる。 》 166-167頁

《 予がかかる危険な物を愛養しつづくる訳は、蠍の腹に脚の変態で櫛(くし)と名づくる物一対あり。その作用について、欧人の説が臆測に過ぎずと察せられたからで、 種々生品を観察して果たして臆断と判った。それと同時に、先人未発の珍事を発見したと言うは、皆人の知る通り、猫の四足を持って仰向けに釣り下げて高い処から落とすと、 たちまち宙返りをして必ず四足を地上にたてる。(引用者・略)しかるに、予蠍を小さい壺に入れ細かい金網を口に張って蓋としおくと、蠍先生おいおい壺の内壁を這い 上がって件の網の表を這い、予をして遺憾なくかの櫛の作用を観察せしむ。かくするうち、予ふと指で網面を弾いて蠍を落とすごとに、蠍はたちまち宙返りして腹を下にして 落ち着く。この蠍、頭の端尖から尾の先まで四五─五七ミリメートルで、金網の裏面より落ち着く砂上まで四○─五○ミリメートル。されば自分の身長よりも短いあいだで かく宙返りをやらかすは、奇絶だとだけ述べおく。むつかしい研究ゆえ、くわしくは言えない。 》 180-181頁

 午前、知人が本を返しに来訪。友だちに手土産のワインを渡し、三階へ。書庫や書斎ほかの本棚、段ボール箱の本を見て回る。彼、借りたい本がやたら多くて選択に悩む。 昼食を挟んで見て回り、借りたい十冊ほどを選ぶ。山本周五郎の函入単行本『士道小説集』と半村良の文庫本『下町探偵局(上下)』を贈呈。午後三時前、見送る。 彼には至福の時だったよう。

 ネット、うろうろ。

《 「こんなバカなことにいくら使ったの?」と笑い涙を流しながら言われてすごく嬉しかった。自撮りを始めず、あのまま淡々と仕事の写真だけを撮っていたら、 こんな感激もないまま生涯を終えていただろう。仕事はなくなったけど、この制作を始めたことに後悔は微塵もない。 》 マキエマキ@自撮り熟女
https://twitter.com/makiemaki50/status/1408567787090370561

《 日本で現代美術家をやるということは、こういう一連のモヤモヤしたものから距離を置き、爽やかな孤独感を味わえるということです。 》 会田誠
https://twitter.com/makotoaida/status/1408728218891210752

《 医師「(小声で)実はですね、僕、美術には救われてきたのです。ご専門は、近代とか、現代アートとかですか?」
  患者「(小声で)実はですね、アフリカ美術の調査に出かけてから、エリアとか時代とかで分けると、見えなくなるのが、美術に端的にあらわれるヒト科の無意識だと 思うようになりまして…」 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1408647052905484288

《 メルロ=ポンティドゥルーズが〈それ〉を哲学ではじめて論じたとしても、ラトゥールやインゴルドが〈それ〉を人類学ではじめて論じたとしても、愚者は〈それ〉が すでにアーティストらによって思考され、生きられてきた事実には眼を向けず、われわれの話しに「それ、インゴルドですね」などと応える。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1408720716292190208

《 県境を越える移動を控えるよう推奨するのに、国境を越える移動を推進するのは、本当に意味がわからない。
  #東京五輪中止 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1409010404550864898

《 食うものもない(補償もない)、弾丸もない(ワクチンもない)、神々が守ってくださる(検査いらん)、撤退すんな(家で死んでろ)・・・日本は神州であるて、 ウイルスに国境はないんだが。
  インパール作戦の結果、8万6千人の兵士のうち、7万4千人死亡。そして、無駄口司令官の言い分がこれ。 》 よしログ
https://twitter.com/yoshilog/status/1408646751150542848

《 ピカソの名画と朝鮮戦争、<韓国での虐殺>の秘密 》 you tube
https://www.youtube.com/watch?v=mjBxS8HtjbI