「書の美を論ず」(閑人亭日録)

 虫干しを兼ねて美術雑誌『国華』十冊余りを座卓上に置いて開く。といっても明治三十年代つまり二十世紀初頭の出版なので、扱いに気をつける。『第百六十一号』 明治三十六年十月五日発行に瀧精一「書の美を論ず(上)」。読んでみた。冒頭。

《 書の美が美術となり得べきや否やは嘗て一たび我鑑識者間の問題となりたりしが、今日に至ても未だ其決着を得る能はざるは抑も何の故なるか。惟ふに書の美術たるや 否やを決定せむと欲するには先ず書に於て表現せらるるべき美の果して如何のものなるやを解釈するを以て始となさざるべからず。 》 86頁

 中国古来の論を引き、建築に比する論調が続く。引用は、しかし、面倒也。『第百六十二号』の「書の美を論ず(下)」から。

《 以上吾人は三段の順序を以て書の美を論じたり、第一段は書か形式上建築乃至楽舞に似たる所あるを述べ、第二段は其の直接に筆者の精神に関係すべき所以を説き、 而して第三段には其の二種方面よりして所観的自然関係ある所以を説きしなり、所説固より概略に過ぎずと雖、書の美か決して皮相的若しくは装飾的なるものにあらずして、 優に精神美として特種の価値を有すべき所以の要旨は恐らく之に依て了解得せらるべきを信ずるなり、然らば次に書か所謂美術として取るべきものなるや否やの問題は之を 如何にすべきや。 》 104頁

 結び。

《 茲には唯だ書か少なくも建築と同様に、美術として一種特別の位置を占有すべき性質のものたるを断言するを以て足れりとせむ。 (完) 》 105頁

 なぜこれを引用したかというと、それから九十年後に私は『創造の「書」 「書」の創造』を発表しているから。
 http://web.thn.jp/kbi/kitashoron.htm

 ネット、うろうろ。

《 いわゆる「安倍外交」の実態

  安倍:拉致、最重要最優先の課題
  実際:触れることもなくなった

  安倍:北方領土、終止符を打つ
  実際:ロシアが憲法で返還を禁止

  悲しくないですか、皆さん 》 宋 文洲
https://twitter.com/sohbunshu/status/1443359064700841985

《 総選挙を前に、政権与党を利する政治デマを社会に流した人物を、何事もなかったかのように出演させ続けるTBS。

  今の日本では、こんなのが普通になった。以前なら一発レッドカード退場だった問題行動を政権与党の政治家やシンパが起こしても、適当な遁辞を並べればメディアは それで幕引き。倫理崩壊。 》 山崎 雅弘
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1442702643994902528

《 しかし今回の総裁選みてて、「一党独裁国の選挙」ってこんな感じなのかね。

  組織の不正は正されず、批判も説明もないまま、選挙報道が祭りのようにされる。マスコミも候補者を煽て、キャラ化し親近感を与える。国民に投票権はない。 ただ繰り返される報道で、麻痺していく。民主制の死んだ国の選挙。 》 詩路(きものさん)
https://twitter.com/farao_siro/status/1443160454658805763

《 政治に関しては誰の言葉も信じまい。あそこには人を欺きたぶらかそうという意思の魑魅魍魎が跋扈しているから。彼らの頭良さとはせいぜい「狡猾」程度なのだが、 それが一番厄介だ。なんせ彼らはそれしかないから、その一点で恥も外聞もなく死に物狂いで来る。 》 会田誠
https://twitter.com/makotoaida/status/1443203608799973379

《 年配社員をリストラすれば企業は強くなるのか? 優秀人材から解雇した八田與一の教え/桃野泰徳 》 GLOVE+
https://news.yahoo.co.jp/articles/67aff842160afbb3dcc54833cf5e9fea6f65c8ef?page=1