『百人百句』(閑人亭日録)

 谷崎潤一郎吉野葛』、もっていなかった。本棚を見回して大岡信『百人百句』講談社2001年4刷を手にとる。

   おそるべき君等の乳房夏来る  西東三鬼

   沙魚釣るや水村山郭酒旗の風  服部嵐雪

   秋の江に打ち込む杭の響かな  夏目漱石

   去年今年貫く棒の如きもの   高浜虚子

   湯豆腐やいのちのはてのうすあかり  久保田万太郎

 など愛唱する句に加え、「無季」には、

   戦争が廊下の奥に立つてゐた  渡辺白泉

   黄泉に来てまだ髪梳くは寂しけれ  中村苑子

 といった地元ゆかりの俳人も入っていて嬉しい。中村苑子の鑑賞から。

《 私が重信のところに初めて行ったときから、彼女は私に独特な親しみをもっていて、夜明けまで飲んでいる若造のために、彼女は着物を崩さず、重信が酒を言うと、 すぐにさっと持ってくる。私が最初で、俳人の加藤郁乎、次に歌人の佐々木幸綱もやっかいになったらしい。高柳重信の説では、この三人はたまげるくらいの酒飲みだと いうことになっている。 》 358-359頁

 朝、地元の小学四年生七十人ほどを四人で手分けして源兵衛川へ案内。最下流部で生きもの探し。にぎやかな子どもたち、昼前帰宅。ふう。コーヒーが旨い。

 ネット、うろうろ。

《 無冠の帝王といえば菊地秀行。 》 津原泰水(やすみ)
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1449507072937132033

 無冠の帝王といえば北一明。

《 「先送りできない」と言えばなんでも前に進むとでも思ってるんだろうか。最後は問答無用で「決める政治」とか言い出しそう。

  →処理水放出「先送りできず」 福島第1原発を初視察―岸田首相:時事ドットコム 》 木野龍逸 (Ryuichi KINO)
https://twitter.com/kinoryuichi/status/1449736085261619201

《 もう一度繰り返しますが、これから40年、50年たってから振り返ったときに、あぁ、やっぱりあのとき、もっとみんなで声をあげて、誘い合ってでも、 みんなで投票に行くべきだったなぁ、ほんとうに国の運命がかかっていたんだから…というのが今年だと思う。 》 さかいとしゆき (Sakai Toshiyuki)
https://twitter.com/SakaiToshiyuki0/status/1449776434684309511

《 財閥オーナー宅だった神戸の美しい洋館が解体される。戦前の格差社会の象徴でもあり、そんな激しい貧富の差から社会不安、戦争へと突入した一昔前を思うと、 こうしたお屋敷が子孫代々容易に維持できない現在の仕組みはまあ健全なのかもしれない 》 伯太圭太郎
https://twitter.com/hakatakeitaro/status/1449636989972533253

《 一度は聞いてみたい音響彫刻の一つ「クリスタル・バシェ」。濡れたガラスの棒を擦る振動が金属板を通り、グラスファイバーと金属製のコーンがそれを増幅し、 天国のラッパみたいな音を発します。 》 サカン@世界の打楽器
https://twitter.com/wyrm06/status/1449555920153833479