『科学技術社会学(STS)』五(閑人亭日録)

 日比野愛子ほか・編『科学技術社会学(STS)』新曜社2021年初版、「4章 場所」を読んだ。視野が広がる。

《 われわれの生活は、われわれがどこに生まれ、どこで暮らしているのかと密接に関連しており、それは科学も例外ではない。場所という人の営みと不可分のものに着目することで、多様な科学のあり方が示されている。 》 83頁

《 こうした非西洋社会のさまざまな知識システムと近代西洋科学を比較して、かつては両者の間に本質的な違いがあると考えられてきた。古典的な人類学における両者の 捉え方は、たとえば構造主義創始者であるレヴィ=ストロースの議論にその典型を窺うことができる。『野生の思考』において、彼はいわゆる未開社会の思考がもつ 合理性を強く擁護したが、その合理性とは抽象的な科学の思考とは異なり、周囲の環境にある動植物などの具体物をブリコラージュすることで知識を作り上げる 具体の科学であると論じた。(引用者・略)科学と民俗的知識の違いは普遍性と場所性の違いであると考えられていたのである。 》 91-92頁

《 その後のラボラトリー研究によっても、科学が実験室という特定の場所によって知識が作られていることが示された。科学という営みもまた他の知識システム同様に ローカルな実践である側面が明らかにされていきた。 》 92-93頁

 ネット、うろうろ。

《 40分の講演で、質問、全部答えますよー、と言ったら14もご質問をいただいたので、準備した話の1割もしませんでした(笑)。講演とはこうあるべきだといつも 思っています。
  ぼくがしゃべりたいことよりも、相手が聞きたいことをしゃべるべし。 》 岩田健太郎 Kentaro Iwata
https://twitter.com/georgebest1969/status/1467409060148301826

《 テレビで、数人でビシッ、ビシッと決まるダンスの練習をしているのだが、改めて見て、今日の労働形態のメタファーじゃん、と思って感心しないなと思った。 要は、多少自由でクリエイティブに見えて、全体が、見えないもの=資本家に調律されてて、その自分をカッコいいと誤認させられてる仕組み。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1467452962939469828

《 やはり。「産業別の動向でもう一つ興味深い事実は、公共性の高いサービスを提供する公務・教育・医療・介護など非市場経済の部門で、労働時間当たり実質賃金が 10年から18年にかけて10.5%も下落したことだ。うち4.2ポイントは非正規雇用の増加や高齢者の低賃金での再雇用で」 》 上林陽治
https://twitter.com/tokoroshu/status/1467652895760072704

《 鶯谷駅では

  普通のサラリーマンが職質を受け

  全身ボンテージの人はスルーされる。

  これが日常。 》 AV男爵しみけん
https://twitter.com/avshimiken/status/1467463990498725889