『今日のアニミズム』(閑人亭日録)

 奥野克巳・清水高志『今日のアニミズム以文社2021年初版を少し読んだ。
 http://www.ibunsha.co.jp/new-titles/978-4753103669/

《 本書は、人類に普遍的に見られるアニミズムと呼ばれる思考と、そこで見出される自然を徹底して考察し、思想としてそれがどれほどの深度を持ちうるものなのか、 その限界まで探求しようとしたものである。 》 清水高志「まえがき」 2頁

 「第一章 アニミズム、無限の往還、崩れる壁」奥野克巳を読んだ。驚嘆。

《 岩田(慶治)は、「同時」ないしは「無時」が、アニミズムの根本にあるのだと考えていたようである。同時ないしは無時とは何か? 》 32頁

 四半世紀ほど前に書いた味戸ケイコ論『魔の非時(ときじく)』 が浮かぶ。

《 正常な時間に出現してしまった非時(ときじく)の絵画。それは魔の時間であり、制御を逸脱した解放への道でもある。 》
 http://web.thn.jp/kbi/ajitoron.htm

《 岩田によれば、我々の周りにある二つの時空とは、因果の時空と因果に関係しない時空であり、それは科学の世界と宗教の世界であり、有限の世界と無限の世界である。  》 34頁

 安易な引用は慎む。一昨日味戸さんに書いた手紙が浮かぶ。東京新聞連載の恩田陸の小説『夢違』に掲載された、日本のどこにむある山並みの風景画の魅力をちょっと 認めたものだが、その魅力は、人間から見た世界だけではなく、彼方からの世界、といった拙文。この本で使われている意味でのアニミズムに通じる。もどかしい思いが、 この一章だけでもう、溶解する。いやあ、参った。

 ネット、うろうろ。

《 確定申告にしても、補助金、給付金の申請にしても、お役所は、まず、ガイダンスが読めるかどうかで民を篩にかけていて、篩から溢れた人は容赦なく切り捨てる。 「青天を衝け」の序盤、雨の中で農民の窮状を訴える栄一に目もくれない役人の姿は、令和の今でも変わらない。 》 マキエマキ
https://twitter.com/makiemaki50/status/1491279906604740612

《 NHK東京五輪の時、これでもかというくらいにサブチャンネルまで目一杯使って、公共の電波を「スポーツ中継」で埋め尽くしました。 なのに国会中継では全然サブチャンネルを使わない。だから国会審議での首相や大臣のみっともない姿や野党の的確な追及を知らない国民が多い。 》 山崎 雅弘
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1491280842265866240

《 国会の各委員会では私たちの知らないさまざまなことが議論されている/立岩陽一郎 》 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/301078

《 「大阪府が医療非常事態宣言 保健所職員が告発『感染者登録が手入力で追いつかず、クラスターも申告せず--』」 終わってるね大阪は。保健所を潰した挙句に 手入力というのが凄い。職員の悲鳴は日曜討論で大石あきこが報告した通りだが、それを見ぬふりをして、知事はテレビ出演にいそじんでいるわけだ。 》 立川談四楼
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1491256674929176576

《 細菌戦「731部隊」の新資料発見 「ないはず」の戦後公文書 細菌生産を明記 》 京都新聞
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/155056