『今日のアニミズム』六(閑人亭日録)

 奥野克巳・清水高志『今日のアニミズム以文社2021年初版、「第六章 対談II 」を読んだ。実に深い内容。引用は難しい。
 http://www.ibunsha.co.jp/new-titles/978-4753103669/

《 清水 しかし近代主義の通念で、まかりなりにもサイエンスを発展させてきたことによって、すでに滅んだものやいあまだ到来しないもの、「ない」 ものと「ある」ものを二元論的に分けてしまわない世界観や、その叡智が見失われ、さまざまないびつさが噴出してきたと思いますね。 》 318頁

《 清水 結局、私が考えているのは、トライコトミーやネットワークのような世界というのは、サイエンスを突き詰めても、近代人が作ったような ヒエラルキー構造のようなものや決定論的構造にはならないということが途中でわかってしまったから、幻視してきた世界に我々はまた戻れる、それが真実ではないか、 それが本当の多様性なのではないかということです。いまだ到来していないもの、もはや滅んだものまで含めた世界の在り方を、その情念の諸相も含めて精緻に分析してきた という点で、東洋の思惟には学ぶべきところが多いです。そこまで突き詰めるのが大事だなと思います。
  奥野 なるほど。自力と他力を含めて二項的な対立として論を立てないことが大事で、西洋の「ある」から、否定のロジックで逆から考えていくことの 大切さをここでは説かれているのだと考えると、それでは「ない」とは何か。インドの考え方で、零の発見、空性の発見というのは大事ですね。「二○三」の真ん中にゼロが あるのは、ないということではなく、それには意味があるからです。ゼロがあることで、二三ではなく二○三になっている。「ない」と言いながら、「ある」わけです。 》  320頁

 奥野克巳・清水高志『今日のアニミズム以文社2021年初版、読了。じっくり再読しないと理解の届かない箇所が多い。いや、再読したくなる著作だ。

 ネット、うろうろ。

《 仏教哲学の真源を再構築する ― ナーガールジュナと道元が観たもの/清水高志 》 エクリ
 https://ekrits.jp/2020/08/3782/

《 日本で新型コロナによる死者が初めて報じられたのは2020年2月14日。陽性が判明した東京のタクシー運転手の義理のお母さんでした。 それから2年、20375人の方が亡くなりました。NZ、台湾、中国(韓国脱落)並みの対策をしていれば、亡くならずにすんだ方は何人いるでしょう?今日からコロナ3年目です。  》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1492882682619232261

《 雪まつりの作品でもなく、ただ便利さのために作っただけのはずの階段がなぜこんなにも美しい 》 階段巡りツイッター
https://twitter.com/kaidanmeguri/status/1493016444858032130

《 先客の方と三人で雑談していると、今、若い人の間で短歌が流行っているとおっしゃる。文学フリマに参加されたとき、となりのブースにアイドル歌人がやってきた らしく、サインを求める行列ができていたとか、午前中に歌集も売り切れたとか。今、俳句も元気がいいらしいし、若い人たちの主な表現領域であるSNSには短詩が ピッタリはまるのであろうか。/写真遊戯その他 》 daily-sumus2
https://sumus2013.exblog.jp/32573216/

《 「うるさい、静かにしろ!」 入管施設「制圧」の実態 映像入手 関連記事→https://bit.ly/34DkYQG 》 毎日新聞映像グループ
https://twitter.com/eizo_desk/status/1492787017473671169