『森は考える』八(閑人亭日録)

 エドゥアルド・コーン『森は考える  人間的なものを超えた人類学』亜紀書房2016年3刷、「第四章 種=横断的ピジン」を読んだ。以下、メモ。

《 他なるたぐいの存在の観点をある程度受け入れることは、私たちがその存在「と一緒に」他なるたぐいに「なる」ことを意味する。しかし、このようなもつれあいは危険 である。アヴィラの人々は、宇宙に住まう諸自己に気づく能力を失ってしまう、私が魂=盲と呼ぶモナド的な孤立状態を避けようとする。この宇宙における人間存在としての 位置づけに特有の自己の質を完全に消失することなかく、他なる存在と一緒になろうとする。魂=盲と、ある=他者=とともにある他者は、諸自己の生態学に住まうその 仕方の全域に及んでいる連続体の両極である。そのために、種の境界をあいまいにすることとそれらの差異を維持することのあいだには、絶えざる緊張があり、問題は どちらの極にも引き込まれることなく、この緊張を生産的に維持するための記号的論的な手段を見つけることである。 》 245-246頁

《 夢は、根本的に異なるたぐいの存在との接触が魂を通じて可能になる、意思疎通の特権的な様態であるために、この交渉のための重要な現場となる。アヴィラの人々に よれば、夢とは魂が動き回ることで生み出される。魂は身体、つまりその「主」から離れ、そして他なる存在の魂と交流する。夢は世界に対する注釈ではない。世界のうちで 起きていることなのである。
  アヴィラにおいて議論される夢の大多数は、狩猟かあるいはそれとは異なる森での遭遇に関連する。多くは比喩的に解釈され、飼いならされた空間と森の領域のあいだに 対応関係を打ち立てる。 》 246頁

《 比喩的な夢は、意思疎通の可能性を失わずに存在のたぐいのさいだの差異を認識し、維持するようにして、それらのあいだにある何らかの生態学的なつながりを経験する ほうほうである。このことが成し遂げられるのも、譬喩によってはいるが類似する、つまりそれゆえに関係する諸要素が結びつけられるという事実による。譬喩はつながりを 指摘するようにズレも認識する。 》 247頁

 雨が止んだので午後、源兵衛川下流部、一本松上流の石垣のヒメツルソバを抜く。土のう袋八分目。長靴ギリギリの水深。やれやれ。

 ネット、うろうろ。

《 美術家・会田誠インタビュー「アートは一応いちばん自由」|“Why Art?” Makoto Aida Interview 》 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dwdDfhLqWgw

《 千葉雅也「現代思想入門」
  怖いくらいに分かりやすく書いてある。
  この本で、千葉氏がツイッター等で80〜90年代にこだわってる意味がよくわかった。光に溢れる今から振り返る偉大な闇の時代。自分の一部になってるオタク文化も その時に生まれた。 》 akc
https://twitter.com/aka_C/status/1504959266608025600

《 記録(2022年3月18日):新型コロナウイルス最新感染状況マップ

  日本、累計感染者600万人超えているじゃないですか

  一応、報道されているのですね↓
  ”国内感染者 累計600万人超 わずか18日で100万人増”
  https://fnn.jp/articles/-/333857 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1504861981094080518

《 リコール不正に携わった連中の不起訴と香山さん町山さん自分の不起訴(嫌疑不十分)は全く位相が異なる話でそれを一緒くたにして処理した名古屋地検がどうなのって 話なのにそれを何の批評性もなく報じるメディア。産経だけでなく全ての記者クラブメディアが終わってるという感想です。当事者としては。 》 津田大介
https://twitter.com/tsuda/status/1504517216305180672

《 企業なら、開発や営業の方針が変更され、売上や利益が激減したら、即座に見直しが入る。文科省の度重なる方針変更で日本の教育、科学技術は激しく劣化してるのに、 その誤りを認めず、同じ方向へ加速するのはなぜ?誰か理論的に説明してくれる? 》 m-take
https://twitter.com/takeonomado/status/1504742357001916416