『現代思想入門』三(閑人亭日録)

 千葉雅也『現代思想入門』講談社現代新書2022年3月30日2刷、「第三章 フーコー──社会の脱構築」を読んだ。瞠目。フーコーは難解だった。そういうことか。

《 我々は二項対立で「これは正常」、「これは異常」と割り振ったり、あるいはさまざまに分類して秩序づけようとしたりします。しかし、はっきりそれが何だか わからないような「ちょっと変わっている」とか「なんか個性的だ」というあり方を、ただそれだけで泳がせておくような倫理があるのです。 》 101頁

 14日の日録でふれた『木葉井悦子作品集 耳界』たざわ書房1979年9月20日発行について「何とも不可思議な、尋常でない世界が描かれている。」と記した。そしてそれは 木葉井悦子画集『うみはぎなみほどき  一九八六年三月二九日─一九八七年四月十七日』トムズボックス1993年11月1日限定111部発行につながる。その11番を手にし、 『耳界』からのさらなる夢魔の世界、複雑な手描きによる異界の深みを彷徨うことになる。なんともわからない。日常的な世界観が揺らぐ。が、ぐっと惹かれる。これが絵画。
 http://web.thn.jp/kbi/kibaib.htm

 「第四章 現代思想の源流──ニーチェフロイトマルクス」を読んだ。またまた見通しがよくなった。

《 すごく雑に言ってしまえば、「ヤバイものこそクリエイティブだ」という二○世紀的感覚、あれを遡るとこの三人になるということです。 》 115頁

《 物語的意味ではない意味を世界に、自分自身に見る。それが「構造」を見るということであり、しかもその構造は動的でリズミカルなものです。構造とは、諸々の 偶然的な出来事の集まりなのです。 》 130頁

 ネット、うろうろ。

《 現在はCGが発達し、
  技術力は当時と比較にならない。
  しかし今のCG映像にワクワクするかと言ったら
  残念ながら逆だ。

  何でも作れると分かれば、
  「驚きは消滅する」ことに
  私たちは気づいてしまった

  2021年4月15日 朝日新聞の記事 》 StudioNello(スタジオ・ネロ)
https://twitter.com/ran925/status/1514785824138997760

《 三島駅南口東街区再開発事業「組合設立認可申請」に関わる資料について/事務局長のつぶやき 》 グラウンドワーク三島
http://www.gwmishima.jp/modules/tubuyaki/index.php?lid=752&cid=1

《 「自己決定権の尊重」と「自己責任論」の親和性。まさに。ずっと気になっていた。「拒否権の尊重」が貫かれなければ、「自己決定権」という「ポジティブワード」は 地獄への一里塚になりかねないことを、改めて思う。 》 麻木久仁子
https://twitter.com/kunikoasagi/status/1515378791962460160

《 中抜きできる市場が民に枯渇してきたから、公共のライフラインに手を伸ばしてきただけ。腹黒くて愚劣な輩が国家の中枢に巣食い、広がる。 》 m-take
https://twitter.com/takeonomado/status/1515282676537827328

《 3.11後に事故対策に使ったお金とか、正に常軌を逸した下劣さ。10年間で5兆円を世界中の物理学者の叡智に投資し、除染技術の研究開発に使っていたら、 今頃は違った未来が開けていたよ。 》 m-take
https://twitter.com/takeonomado/status/1515284928199634947

《 【ルーブルと並ぶ投げ売りの円】9年近くアベノミクスをした結果、国際的にはクロダ日銀だけが孤立して金融緩和を続け、円安が独歩で進んでいる。 サハリンやアーク2でプーチンに戦費を与えながら、ルーブル並みに「日本売り」が起き始めている。アベと共に去りぬ。 》 金子勝
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/1515079412311416833

《 全国の農業研究者が参加するメーリングリストに質問したことがある。「江戸時代より進んだ技術が何かありますか?ただし石油に頼らないという前提で。」 議論がしばらく続いた結果、「ない」という話に落ち着いた。現代農業の技術のほとんどは、石油などの化石エネルギーに頼っている。 》 shinshinohara
https://twitter.com/ShinShinohara/status/1515094188274352130