「知的汚染者たち」(閑人亭日録)

 昨日取り上げた本、『年鑑日本のイラストレーション 1972』講談社1973年5月10日発行の序文、堀内誠一「知的汚染者たち '70年代における日本の イラストレーション」から。

《 のっけから暗い話になってしまうが、'70年代がそれまでの時代と異なる状況であることを特徴ずける要素を探れば、それは”環境汚染”の深刻な表面化ということに なるだろう。 》

《 しかし祭りは終った。衆目にも明らかな空気汚染は大都市に限らず、化学物質による植物や河川の汚染、人体への影響は各地で実体化してきた。 》

《 情報化の時代であり、情報量が多い方が判断し行動無駄がないし、無いよりも有るにこしたことはないが、電灯によって暗がりがなくなったように何かを失いつつも あるのである。かつては言葉や音や色や形状が魔力を持ったものであったし、創造は神秘だった。一人一人がグロッタをかかえていた。我々はイマジネーションが 底知れぬ暗がりから立ち昇ってくるその暗がりを持たないのである。  》

《 けれど注意深く見るなら、そこには”知的汚染”に対処した新しい傾向、”擬態”の本能を身につけた人間群を認めることができる。すでに現代はミュータントたちの 世界なのかもしれない。 》

 『年鑑日本のイラストレーション 1972』講談社と同型同体裁でやや重い『日本美術全集 19 戦後~一九九五』小学館2015年8月30日発行の最後の収録作品、 203『KOBE 1995 After the Earthquake』宮本隆司への椹木野衣の解説結び。

《 やがて私たちは、宮本のとらえた本作にみられる無残な「亀裂と損傷」に、二○○一年の九月にも、二○一一年の三月にも、さらに大きなスケールで直面することになる。  》

 昼過ぎ、昨日取れなかった下源兵衛橋上流の石垣のヒメツルソバを、近くの露木さんから脚立を借りて抜く。脚立を返すついでに裏の雷井戸のヒメツルソバを抜く。 下源兵衛橋に戻り、茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。沢蟹が石の陰に。ハヤの子かメダカか、小魚がちょろちょろ泳いでいる。自転車の荷台に二袋を載せて帰宅。軽く汗。

 ネット、うろうろ。

《 おはようございます。
  毎日、戦争反対を連呼していますが、これはロシアに対してではありません。中国や北朝鮮でもありません。祖国日本です。
  我々が止められる可能性がある戦争は日本が巻き起こす戦争だからです。防衛と敵基地攻撃の区別もつかなくなっている政府に対して言っています。戦争反対! 》  清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1517283900136955904

《 防衛費を増やさないと笑いものになるかどうかは兎も角、教育予算、研究開発予算、生活支援予算、福祉予算を増やさない方はもっと笑いもになるのですが、 それはいいんですかね?予算には限りがあり、防衛費を増やせば、他の予算を削ることになります。極めて残念な主張です。 》 米山 隆一
https://twitter.com/RyuichiYoneyama/status/1517262751571210240

《 >コロナウイルス禍や円安や値上げといった「現実の脅威」から市民を守れていませんよね

  そう。改憲、は何も解決しません。 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1517057593705115648

《 沖縄返還から50年、国会で挙げられようとしている決議が現実とかけ離れている。
  野党側作成の原案にあった日米地位協定見直しに関する文言を与党側が削除。繰り返される米兵の事件、事故、基地負担…地位協定改定は党派を超えた課題のはずだが、 与党は沖縄よりアメリカらしい。 》 山添 拓
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1517291856585183232

《 【モスクワ大学教授:多くのロシア国民は危機的経済を認識せず】モスクワ大教授がことしの経済成長をマイナス10%、物価上昇20%の「かつてない危機だ」が国民は 認識せずと、NHKがロシア報道。皮肉だが、NHKのせいで日本国民も2割円安の危機を認識できない。 》 金子勝
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/1517286040314126339