『空間の経験』五(閑人亭日録)

 イーフー・トゥアン『空間の経験』ちくま学芸文庫1993年初版を読んだ。

《 一般的に、(老若を問わず)人が世界はあまりにも急速に変化していると感じるときに示す典型的な反応は、理想化された安定した過去を喚起することであるといえるだろう。他方、変化を起こしているのは自分であって、自分にとって重要な事がらは抜かりなく掌握していると人が感じているときには、その人の生活のなかには 郷愁が入り込む余地はまったくない。その人のアイデンティティの感覚を支えるのは、過去の思い出よりも行動なのである。 》 「13 時間と場所」 335頁

《 われわれは、人や場所に対して感じる「くつろぎの気持ち」である「親密性」をどのようにして描写するのか。どのような種類の親密な場所は設計することができ、 どのようなものは設計することができないのか(少なくとも、非常に人間的な出会いが可能になるような設計はすることができる)。空間と場所は、冒険、安全、開放性と限定性を求める人間の欲求が環境として現れたものなのだろうか。場所に対する永続的な愛着ができるにはどのくらいの時間がかかるのだろうか。 》 「14 エピローグ」  359頁

 イーフー・トゥアン『空間の経験』読了。源兵衛川の六十年余を思い返す。

 昼前、源兵衛川下流、一本松上流のヒメツルソバを抜く。川を遡りナガミヒナゲシを抜く。土のう袋二袋を用意して正解。帰宅。ナガミヒナゲシはゴミ袋へ入れて密封。
 昼過ぎ、源兵衛川中流、三石神社の小さな花壇に密生するナガミヒナゲシを抜く。30リットルのゴミ袋に一杯。密封。

 ネット、うろうろ。

《 誰(た)がために いかな大義で 戦うや おのれに問うか 露兵やあわれ 》 赤城毅/大木毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1519310037952634880

《 緑萌ゆ 五月の日々に 殺し合う われらの愚をば いかにとやせむ 》 赤城毅/大木毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1519320363511205888