『最前線』(閑人亭日録)

 岩田宏小笠原豊樹)『最前線』青土社1972年2月15日発行を少し読む。小笠原豊樹の翻訳はずいぶん読んでいるけど、筆名の岩田宏の本は未読。本棚には一冊だけ。 『最前線』の帯は「大岡信氏評」。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E7%94%B0%E5%AE%8F

《 『最前線』にはますます凄味をおびてきた岩田宏がいる。これらの詩と散文の中で底光りしている孤独できびしいまなざしは、人をたじろがせるに十分だ。しかし、 そのまなざしにぴったりかさなり、むしろそれを養ってさえいるものが、岩田の本質的なやさしさであることこそ、これらの作品の真の凄味をなす。絶望に耐えて生きること 。すなわち〈最前線〉で今生きつつあること。その証言がここにあり、私は胸をつかれつつ読む。 》

 最初の詩から効く。

《  「海難」
   売り買いの船が
   海流のまんなかに
   錨を下ろして動かない
   理解もし乖離も
   するが(ああ)決して
   怒りには花を捧げぬ友らよ
   諸兄の参集者は私の弔いの日だ
   現し世ではもはや二度と逢えまい
   麗しの諸兄の言葉は既にして
   渦潮に没せんとする船の帆柱の
   セントエルモの火だ  》

 二重(ふたえ)の言葉が重く響く。つい、自分に重ねる。

 ネット、うろうろ。

《 つい数日前まで渇水期てカラカラだった白滝公園(三島市)に湧水が出はじめていました。 》 Yusuke Suzuki
https://twitter.com/Y_Suzuki/status/1521765654067486720

《 改憲すればみんなこんなに幸福になれると論証するんじゃなく、改憲しないとあんたも家族も非道い目に遭うぞたぶんいずれと三段論法で恐怖を煽る手法って、 どう考えてもヤバい宗教仕込みだよな。 》 津原泰水(やすみ)
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1522329029264965632

《 経済安保法案は、食糧やエネルギーの自給率を高めようというものではない。
  国会では「経済安全保障」の定義もないといい、その内実は、軍事的対立だけでなく経済活動、技術開発、学問研究まで対立対決のために使っていく、 政府の介入を深めようという危険なもの。
   #経済安保法案は戦争を呼び込む 》 山添 拓
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1522206004553076737

《 キャンプ場で行方不明になった11歳の子供の行方の報道は毎日するのに、官邸で行方不明になった11兆円の行方の報道はしないのね。 》 Peppermint🇺🇸
https://twitter.com/Peppermint_2525/status/1522153984844251136

《 いろいろコメントがついていますが、一点だけ言っておくと、ここ10年の自公政権の公文書管理の杜撰さや国会答弁の不誠実さを少し思い出すだけでも、 「野党の批判は批判のための批判だ」というのは野党に対する批判のための批判としか思えないですな。 》 北守
https://twitter.com/hokusyu82/status/1522122411633950720