『地球的思考』五(閑人亭日録)

 國分功一郎清水光明 編『地球的思考  グローバル・スタディーズの課題』水声社2022年3月20日第一版第一刷を少し読んだ。

 「9 異なるものをつなぐ、比べる/受田宏之」を読んだ。メキシコでの地域研究は多くの示唆に富む。

《 対照的に、EZLNは経済的な安定よりも政治的ロマンを求める世界中の人びとに支えられています。自治が実際にどう機能しているのか分からない、あるいは知ろうとしないという点からは、虚像に基づいているといえるでしょう。しかし、理想郷への多様だが確かな「需要」があること、そのおかげで極めて政治的であり矛盾を抱えた社会運動が成り立っているのを理解することは、二一世紀のメキシコはもちろん、世界が抱える課題郡(ママ)の全体的な構造を捉え、解決に共同で取り組むにあたって役立つはずです。 》 238頁

 「10 アフリカに接近する/遠藤貢」を読んだ。

 雑誌『BRUTUS』マガジンハウス2019年5月1日号、特集「曜変天目」を再読。記事「九代 長江惣吉」。

《 長江さんは、曜変天目について、宋時代に焼かれた、斑紋と光彩を持つ建盞、と定義している。同じ特徴を備えた曜変天目を、宋代に手に入る素材、当時でも可能な 技術で作ることこそが「再現」で、別の技法を用いて、結果的に曜変天目ができました、ではダメなのだと。(引用者・略)針の穴を通すような条件を見極め、 「コントロールできるようになって初めて再現方法を確立した、と言うことができる。そのうえで、再現はあくまでも学術研究であって芸術ではなく、宋時代の物真似に すぎない。とも。 》 47頁

 やはり北一明の耀変は凄い創造だとあらためて思う。が、マンガ家つりたくにこ同様、北一明のファンは、私一人、かな。

 ネット、うろうろ。

《 TLに小児甲状腺癌関連のtweetが散見していますね。

  「東電福島原発事故のあと、福島県において、悪性もしくは悪性疑いで(医学的見地から)手術を要する小児甲状腺癌が多発した」のは厳然たる事実です。 覆すことはできません。 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1529166963486109696

《 全部の政治家に公開鍵暗号を理解しろとは言わないが、関連部署の政治家、官僚が理解せずに事を進めるのは間違い。PCR 検査と抗原検査の感度は同じと 政治家、官僚が言ったのも間違い。科学的に明確な間違いを訂正できない人がトップに立つのは危険。変えられないなら、そのバスから降りるしかない。 》 m-take
https://twitter.com/takeonomado/status/1529205439128289280

《 第二次世界大戦時の野放図な国債発行が軍備拡張と戦後の激しいインフレを招いた反省から、戦後、政府が安易に国債を増発しないよう、財政法第4条第1項では 国債発行を原則禁止している。
  この人は、歴史も、財政法も知らないらしい。 》 志位和夫
https://twitter.com/shiikazuo/status/1529094686245531649