『現代の美術 10 記号とイメージ』(閑人亭日録)

 『art now 現代の美術 10 記号とイメージ』講談社1971年9月20日第1刷発行を開く。編著者・針生一郎。章立て。

 1 身ぶりの軌跡──未知なるものの記号
 2 複製されたイメージ a. 写真的映像
 3 複製されたイメージ b. マンガによる衝撃
 4 読まれる絵 見られる詩
 5 シンボルの世界

 昨日の『構成する抽象』同様、知らない美術家たちの興味を惹かれない作品が並ぶ。コーネル『気体の力学』への針生一郎の解説から。

《 ジョセフ・コーネルはダダとアッサンブラージュの落とし子で、ガラス張りの木箱のン中にさまざまなガラクタをならべた作品をつくってきた。偶然見いだされた物体の 配列をとおしてかもしだされる、強烈な腐蝕力をもった詩とドラマは、消費の職人、具体性の魔術師ともいうべきオブジェと絵画の系列を生み出した。 》 36頁

 と書いたら興味を惹かれる作品に出合った。ヘノベス『残像』。

《 フアン・ヘノベスは、フランコ独裁のスペインに住みながら、戦争や内乱の中で逃げまどい、爆撃にさらされ、銃殺されて死体となって散乱する群衆を主題としている。 ニュース映画や報道写真の伝える決定的瞬間を、わずかな色数の絵具をしたたらせ、にじませた手描きの方法で再現する。そのためカメラのもつ非情な客観性と手描きに こもる個人的な主観性とが微妙に交錯することになる。官憲に追われ銃口にさらされておびえる群衆は匿名のしみや斑点となり、黒く丸い穴からのぞき込まれる。それは あたかも観衆が加害者の立場で、彼等に銃口を突きつけながら見ているかのようだ。こういうスタイルで彼は「見ること」に必然的に含まれる歴史性を自覚させ、さらに すべてを風景のように見ることと、政治的行動をとおしてこの状況と戦うことの回避できない関連に直面させる。現代政治のアクチュアルな問題にこれほど鋭く斬り込んで いる作家は珍しい。 》 38頁

 明日へ続く。

 午後、近所の知人カメラマンが、1970年代のジャズ喫茶のマッチを写真に撮りに來る。まずは室内灯のもとで撮影。次に窓からの光だけで撮影。この方がマッチの陰影が 出る。マッチはどれも店でもらったときの状態で保存。稚内から青森、弘前、仙台と下って東京、横浜、三島、沼津、静岡そして京都。彼はえらく興奮。君にあげるよ、と 言ったら、(私が)死ぬ頃になったらくれ、と。欲がないなあ。

 ネット、うろうろ。

《 ニュージーランドNHK「1News」は「統一教会と日本の政治との関係」というタイトルで「安倍晋三元首相の暗殺は、彼と世界中にその影響力を広めている宗教団体との 間の、長い間疑われていた、ほとんど話されていなかったつながりを明るみに出した。」と報じてる。 》 あかたちかこ
https://twitter.com/akatachikako/status/1549246780256432129

《 自民党の国会議員で統一教会から支援を受けている人たちは、統一教会が国民から財産を巻き上げるのを、どう思ってみてたのだろうか? 》 ささきりょう
https://twitter.com/ssk_ryo/status/1549001849784913920

《 #自民党って統一教会だったんだな
  これは強烈。自民党福田赳夫大蔵大臣(後の総理大臣)

  「アジアに偉大なる指導者現る。その名は文鮮明

  これで「自民党統一教会は無関係」などと一体誰が否定できるだろうか 》 君に届け@滑稽新聞
https://twitter.com/akasakaromantei/status/1548895960201568256