『土方巽頌』(閑人亭日録)

 椹木野衣編集『日本美術全集 19 戦後~一九九五』小学館、図版96中西夏之『コンパクト・オブジェ』1962年(ポリエステル樹脂、ミクストメデァ)高24,0cm、 横15.0cm、奥行16.9cm(国立国際美術館蔵)を実際に見たいと思っている。
 https://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=53510
 『コンパクト・オブジェ』はいくつも作られた。表紙で別の『コンパクト・オブジェ』が使われている(装丁・吉岡実吉岡実土方巽頌 〈日記〉と(引用〉に依る』 筑摩書房1987年9月30日初版第一刷から。

《 或る夏の午後、土方巽の使いの者が風呂敷包みを届けに来た。それは中西夏之の樹脂で造られたラグビー・ボールほどの卵のオブジェである。透明体の中に、大きな 裁断用鋏が入っている。半ば開いた刃には毛のようなものが密生しているようだ。よく見るとそれは砂鉄だった。なによりも美しいのは、一本の紅い糸がふるえるように 沈んでいることだ。酒で酔ったうえでの冗談だと思ったら、彼は忘れずに約束を果たし、貴重な物を贈ってくれた。二つあるからと、言っていたが、「哺乳壜や幼児玩具の ガラガラの入ったものは、手元に残したよ」と土方巽は電話の向うで応えた。(引用者・略)
  土方巽の死後、アスベスト館をおとずれたが、遺された美術収集品のなかに、卵のオブジェは無かった。もしかしたら、もともと一つしか所有してなかったのかも 知れないと思ったが。哺乳壜とガラガラの入った「卵のオブジェ」は何処へいったのだろうか。今でも、それらのことを思うと、私の胸はいたむのだった。 》 「8  卵のオブジェ」 18-19頁

 ネットではいろいろな『コンパクト・オブジェ』が見られるが、「卵のオブジェ」はないようだ。
 土方巽が被写体の細江英公の写真『鎌鼬(かまいちたち)シリーズ「作品17」』は、『全集』では図版119に収録。
 『土方巽頌』のような追悼文は、北一明にはない。なんと孤立した晩年だったろう。私自身、数年後に死去を知った。ネットの情報だった。

 ネット、うろうろ。

《 伊東の朝善寺に土方巽墓所がある。昨年10月、寺の母屋から出火して住職夫妻が焼死した。住職はいち早く逃れたが、逃げ遅れた妻を助けるために再び火の中に戻り、 二人とも落命したそうだ。土方の墓と没後30年に建碑された「土方巽・舞踏碑」がいまどうなっているのか、酷暑の中、朝善寺を訪ねた。→ 》 あべの古書店
https://twitter.com/Abeno_Old_Books/status/1557610190786072576

《 すげえな岸田文雄統一教会ともベッタリ、幸福の科学ともベッタリ、加計学園ともベッタリ癒着してる萩生田光一のような国賊政調会長にするなんて、 これじゃあこの先も自民党政権の政策は、カルト教団やアベ友のために税金をバラ撒く「安倍路線」が続いて行くんだろうな。マジ脱力。 》 きっこ
https://twitter.com/kikko_no_blog/status/1557315417491705857

《 壺イベント壇上でこんなスピーチした人が衆議院議長のまま。日本すご過ぎて涙。

  「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの国際会議の場は、たいへん意義深い」「今日の盛会、そして会議の内容を安倍総理にさっそく報告したいと考えております」 》  清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1557900406080110592

《 カルトの話題がTLに現れるたびに、「わしらの若いころは『信じる者は足をすくわれる』と教わって育ったものぢゃ、ごほごほごほごほ……」とひとりごちている。 》  赤城毅/大木毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1557964464515092480