『縄文論』五(閑人亭日録)

 昨日、「場所論」の「3 光り輝く暗黒」を読んでいていて北一明の耀変茶碗を連想した。

《 光り輝く宝石、光り輝く透明な珠の連なりを想像してみればよい。光り輝く宝石が連ねられたとき、現実には決して存在せず、ただ潜在的にしか存在していなかった光の線が、それらを貫いて走るだろう。そこにこそ、意味を可能にする「火」が発する。 》 119頁

 著者が北一明の耀変茶碗を知っていたら、このあたりの論述はずいぶん違っていた気がする。
 http://web.thn.jp/kbi/kitaron.htm
 https://www.hosei.ac.jp/tama/info/article-20221007100138/
 https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022101300065

 朝、ステファヌ・マラルメ『賽の一振り』柏倉康夫・訳 月曜社は、机上にある。まだ読む気力が湧かない。
 安藤礼二『縄文論』作品社二○二二年一一月一○日第一刷発行、「縄文論」を少し読んだ。密度が濃くて少ししか読めなかった。興奮。

《 「未開」や「野蛮」と称された社会は、国家の形成に抗う社会であった。 》 142頁

《 国家に抗する社会とは、国家に帰結する「生産と蓄積」の起源である新石器革命、灌漑という技術を利用した大規模な水田稲作(灌漑水田稲作)を現在まで受け容れなかった人々の共同体であったことが分かってきた。 》 143頁

《 芸術の起源にして社会の起源、「旧石器」の狩猟採集社会に立ち還ることによって現在の芸術と社会の在り方を相対化し、新たな道を切り拓いていく。それが岡本太郎ジョルジュ・バタイユが意図していたことだった。 》 144頁

《 太郎とバタイユの試みをアップデートしてリニューアルする。私がこの「縄文論」で試みたいのは、ただそのことだけである。 》 145頁

《 しかし、そのなかでもラスコーは量的にも質的にも格段に優れたものだった。絵画表現の起源に位置づけられる作品群が、同時にある種の絵画表現の完成をも指し示していたからである。 》 145頁

《 しかも、その壁画を残した人々は、磨き上げられた石器(磨製石器)を使っておらず、ただ打ち割られた石器(打製石器)しか使っていなかった。 》 145頁

《 世界の大部分に新石器革命の波が押し寄せてきた直中で、その革命を受け容れなかった人々が極東の列島にも存在していた。土地をはじめとする日常(通常)の道具に非日常(異常)な装飾を刻み続けていた縄文の人々である。(引用者・略)新石器(農耕および牧畜)の時代に属しながらも、結局のところ採用されなかったのである。 》 146頁

《 縄文は、国家として結実し、現在にまで至る「灌漑水田稲作」による社会、弥生とは断絶している。 》 147頁

《 土器自体は日常品であるが、縄文中期の土器はその目的を大きく逸脱した過剰な装飾品、宗教的な価値と経済的な価値を切り離すことのできない「神器」にして「宝器」でもあったと推定される。 》 148頁

《 線は渦を巻き、螺旋を描く。それは具象ではなく抽象である。しかも平面の処理ではなく立体、すなわち「空間」の処理であり、さらにそのことによって人間的な三次元の「空間」の認識は研ぎ澄まされ、現実である「三次元」を超えた超現実、「四次元」の表現が可能になる。 》 150頁

《 神と人と獣が一つに混じり合う。縄文中期の土偶にして土器、中部高地の土器の在り方を最も的確に表現する言葉でもある。 》 156頁

 中部高地・・・先月十五日、山梨県立美術館の「縄文展」で見た=驚愕した県内発掘の縄文土器群・・・。
 https://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/2022/650.html

《 深い鉢なんかどのよう に使用したのか、何を入れたのか、なぜこんなスゴイ文様を付けたのか? ごく小さなモノは身につける護符の類いか? いろいろな疑問が湧く。そしてその力強い洗練に 驚嘆。現代の造形作品を顔色なからしめるほど。目が洗われた。 》

 ネット、うろうろ。

《 芸術制作であれば、〈縁〉を共同制作していく相方は〈人間〉にとどまらないので、非人間界(生物界、物質界、環世界)と共同するので、はじめから〈常識〉神話に叛いてしまう性格をもっている。間違えてはならないのは、それは意図したものでも、目的でもないということ。ここがよく倒錯されやすい。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1596623186933972992

《 国会で答弁をヒカエている間は講演会も控えるべきじゃありませんか? 》 能川元一
https://twitter.com/nogawam/status/1596657744286998529

《 NHK #日曜討論 に出席。各党が軒並み大軍拡を主張。
  私は、台湾問題を絶対に戦争にさせない外交戦略が必要、ASEANに学び、どこかの国を排除するのではなく、地域のすべての国を包摂する平和の枠組みが重要と述べました。
  自公も政府の有識者会議報告書も、具体的な外交戦略がなく軍事一辺倒が大問題。 》 山添 拓
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1596702986046042112

《 原発推進派だらけの有識者会議、28日に方向性議論 運転期間延長や次世代型開発 「首相の指示」で結論急ぐ 》 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/216285

《 #岸田に殺される がもうすぐ現実に…庶民を待ち受ける大増税が着々と計画中|日刊ゲンダイ

  検討中→「走行距離税」
  検討中→ 「消費税率15%」

  決定→ 「森林環境税」(24年度から1人1000円)
  決定→ 「酒税増税」(第3のビール)
  決定→ 「相続税贈与税」一部非課税廃止 》 但馬問屋
https://twitter.com/wanpakuten/status/1596381923797917696

《 岸田に検討税かけよう。検討だけで終わった場合収入の300%を徴収する。 》 猫リュック❎(🏺フリー確認済みアカウント)
https://twitter.com/nasitaro/status/1596425607940046849

《 過去6ヶ月間にコロナにかかった46人と、まったくかかってない30人の脳をMRIで調べたところ、コロナのほうは前頭葉などの微小血管の血流が少なくなっていた。またコロナに複数回感染することでダメージが蓄積するかもしれないと言っている。コロナ防御やめた欧州は大丈夫か? 》 森岡正博
https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1596170904161357825

《 感染症対策=自粛、と短絡的に考える人が多い。閣僚も含めて。それで感染症対策(=自粛)はもう勘弁と言う。

  感染症対策の真髄は「検査して社会をまわす」。こう転換しないと、いつまでたっても"社会をまわす"と"感染症対策"が対立し、波を繰り返すことになる。
  #PCR検査と治療薬提供の拡充を求めます 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1596553703284039680