「ARTを超えたART作品」(閑人亭日録)

 白砂勝敏さんの企画展がギャラリー音楽の森(栃木県矢板市)で催されている。
 https://shirasuna-k.com/blog/tag/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%81%AE%E6%A3%AE/
 「ARTを超えたART作品」。この文言は思いつかなかった。
 白砂さんの作品でいえば、私ならまず『木彫刻・椅子 ナゴメイテ』2010年作を挙げる。彼が最初に手掛けた木彫椅子の作品。「こんなものを創りました」と持ち込まれたとき、一目で気に入り、木彫椅子の企画展を決め、この椅子を購入。
 https://shirasuna-k.com/gallery-2/wood-sculptures-chair/
 我が家の玄関にさり気なく置いてある。気がつく人は気がつくし、見過ごす人は見過ごす。次に挙げる作品は、案内葉書に掲載の、流木に手を加えたシリーズの最初期の作品。私のもっている作品は、高さ60センチほど。木彫椅子とこの作品は「ARTを超えたART作品」といえるかな。私流にいえば、既成のアートを突破した作品であり、アートの可能性を提示した作品。けれども、どちらも美術ジャーナリズムは一顧だにしない。いや、北一明の耀変茶盌同様、わかろうとしないのだろう。あるいはアートビジネス界のしがらみ? 私には縁のない世界だ。