熱帯夜で寝苦しかったら午前十時には真夏日に。暑くなると気持ちも熱くなり、何か作業をしたくなる。今日は三階の戸棚の下にある吐き出し窓の網戸の半分外れた網を、ヘルメットを被ってえっこら這って回収作業。この奥行きのある低い空間に本を詰め込んだ段ボール箱がいくつも重なり詰まっている。まずは前からやたら重い箱をゆっくり引き出す。いくつあるんだ?と、我ながらあきれる。蓋を開ければ月刊漫画『ガロ』、月刊探偵小説『幻影城』、月刊音楽雑誌『ミュージックマガジン』から文庫本の鮎川哲也、都筑道夫。横溝正史、高木彬光、サンリオ・ギフト文庫、サンリオギフトブックなどなど、おお、ここにあったか、としばし作業を忘れて本を眺める。読みたい・・・いやいや休憩。冷房してある隣の部屋へ。28度でもずいぶん涼しい。それにしても、よくぞこれだけ本を集めたものだ。これは蒐集した本のほんの一部。他の部屋や階段などにも大小の段ボール箱。蒐集していた時の情熱にあきれる。本の蒐集癖は、明治後半~大正初めの、田島志一が関わった審美書院などの豪華美術本の蒐集で終わった。