寝ぼけとボケ(閑人亭日録)

 内野まゆみ展の疲れが今頃出てきたよう。寝ぼけるわ、買いものから帰宅して狼狽するわ。紅茶を買うはずだったが、コーヒーの棚の包装の日付を見て、きょうは見送り~。紅茶を買うのをすっかり忘れた。へえ~、こんなものも売ってるんだ、と試しに買ったパンツ一枚がどこにも見当たらない・・・買い物かごは空にして返したはず・・・とうとうボケが始まったか、とぼやいていたら、なんと書斎の床に落ちていた。なんで、ここに? 思い当たらない。記憶がすっ飛んでいるようだ。人の顔を覚えるのはとても苦手だったが、最近では挨拶されてこちらも返すが、はて、どなただったか。それがしばしば起こる。困ったことだ。
 朝食の時、歯にかぶせてある金が外れた。呑み込まずに済んでやれやれ。予約して午後一番で歯医者へ。ずいぶん昔に治療した歯だと先生は言う。まあ、先生の治療だった気がする(あいまい)。新しい治療法で、金(きん)ではなく樹脂だったか、歯そっくりのもので治す、と。金額は六千円ほど、と聞いて、うわ、安い! 以前は万単位だった記憶。これは確かだ。外れた金冠を返してくれる。これは買取屋行き~。いくらかな。欲ボケはいかん、と帰り際、姉の家に寄り、贈った。早速買取屋へ持っていく、と喜ぶ。面倒がなくてよかった。
 早々と宵闇が迫る。コーヒーを淹れる。バタバタと過ぎた昼間。寝る間もなかったわあ。まあ、無事に済んでやれやれ。