『五木寛之エッセイ全集・第二巻─風に吹かれて』講談社を読み進める。「古い街の新しい朝」。
《 何事によらず、調和とか、統一とかいった発想は、貧血の証拠であろう。昔ながらの土塀の間にはさまるブロック塀も、あれはあれで一種の対立感があって悪くない。現代と前近代が、こぢんまりとうまくまとまるのではなく、むしろ火花を散らして対決し合っているほうが金沢の未来には望ましいのだ。変に、古いものにマッチした街づくりを、などと小細工は用いないほうがいいだろう。古い土塀や、家並みを、圧倒し去るくらいの迫力のある建築物が出てきて欲しいものだ。 古九谷の赤などにある、いやらしいほどのどぎつさを、もう一度見なおす必要がありはしないか。 》93-94頁
こういう見方もあるんだ。参考になった。
「われらの時代の歌」冒頭。
《 このところ、ユパンキに凝っている。 》126頁
ユパンキ。若い頃、LPレコードを買ってよく聴いた。あ、もう寝る時間。これは明日に続く。