『美術書發行目録』(閑人亭日録)

 審美書院『美術書發行目録』を開く。明治三十九年の末あたりに発行されたようだ。
 最初の本は『真美大観』。製本の種類は四つ。
《 甲種=江戸川製厚質の最上質に印刷し且つ褾紙を織物としてるものにして、
    各册代金貳拾貳圓、全部(貳拾册)代一時拂込金四百參拾圓とす 》
《 乙種=上製薄質の用紙に印刷し、且つ褾紙を織物としてるものにして、 
    各册代金貳拾圓、全部代一時拂込金參百九拾圓とす 》
《 丙種=江戸川製厚質の最上質に印刷し、且つ褾紙を織物としてるものにして、
    各册代金拾七圓、全部代一時拂込金參百參拾圓とす 》
《 丁種=上製薄質の用紙に印刷し、紙表紙を以て製品したるものにして、
    各册代金拾五圓、全部代一時拂込金貳百九拾圓とす 》
 一時拂込金
 甲種=430円、乙種=390円、 丙種=330円、丁種=190円。
 一時拂込金を現代の金銭感覚で換算すと、一圓=一万円。私の所有する二冊の『真美大観』は多分丁種……一冊十九万円。うーむ。