市井の一後期高齢の美術愛好者は、勝手な思い付きを発してしまう。きょうは「深自然派」。以前、都市派、自然派という区別を思いついたが、味戸ケイコさんの新作『深く何処までも』に出合い、自然派は深自然派へ名称を変更。自然は、問いかけがなければ応えない。これが大事。深く問いかけることだけが、表現を深化させる。自然はどこにもある。自分の中にも。ただ、そのことに気づかないだけ。人間社会という文明の利器によって、安逸に過ごせるようになった現在・・・。自然の天変地異の脅威を知りながら、底知れぬ恐ろしさをつい、健忘している現代人。そう書く私もその一人。原子爆弾まで作ってしまった現代人。
深自然派は、親自然派ではない。
あの「現代」をめぐる必然のストーリー(閑人亭日録)
昨日届いた味戸ケイコさんの新作絵画『深く何処までも』をじっくり鑑賞して過ごす。確かに”深く何処までも”だ。
2024年10月27日のブログ「現代美術のアトラス」から。
https://k-bijutukan.hatenablog.com/entry/2024/10/27/201607
《 だが、世紀末の人間は、なにより冷酷でなければ、自分がつぎの世界のマトリックスとなることはできない。たましいのわざとしての芸術をとりもどすためには、二〇世紀美術をまず忘れてしまうことのほうが、大切なのではないだろうか。美術史や美術評論が、マゾヒスティックな快楽をそこからひきだしてくる、あの「現代」をめぐる必然のストーリーなるものを、いち早く忘れることができたものだけが、つぎの世界をかいま見ることができる。その兆候を、ここに見ることができる。幸運にも、「現代」にたいする責任感をもたない、極東の島国の若い芸術家たちの何人かは、すでにそのような戸口に立ちはじめている。 》月刊『太陽』1991年8月号平凡社「特集 現代美術のアトラス」7頁、中沢新一の巻頭言「二〇世紀美術を忘れるために」結び。
1991年にこのように書くとは。彼の洞察力は凄いわ。
味戸さんの絵が届く(閑人亭日録)
味戸ケイコさんの、待望の新作絵画が届く。わくわく。さっそく開封。驚いた! 葉書に印刷された画よりも格別に訴求力がある。深い。そして深み・・・。26日に公開した拙感想は、印刷された画に基づいて綴ったものだが、大方はそのように思うのだが、実物を目の当たりにしてさらに印象を深くし、認識を深めた。ま、拝見してから数時間しか過ぎていないので、感動はさらに深まるだろう。この絵は、来年予定の、近所の貸ギャラリーの企画展に展示する予定。そうそう、この絵の題は『深く何処までも』。個展の題が『杳(はる)かなるひかり』。26日の拙文は当たっていたわあ。
うれしい一日(閑人亭日録)
午前、中伊豆温泉病院へ定期検診に行く。リハビリの後、検診。背骨など異常なし。けれども左足は力失せが変わらない。リハビリで回復させるしかないようだ。昼、帰宅。ぐったり。一ついいことは、十以上あった投薬がたった一つになったこと。投薬の副作用でまずい、食欲がない。それが、夕食はまともな味を味わえた。それだけが、それだけでうれしい一日。意欲が湧く。内野さんが買ってきた明治のミルクコーヒーがやたら美味しく感じる。風呂上がり(シャワーのみ)にも飲んだが、甘さが好みだわ。頼んで、二本(500cc)買って来てもらう。内野さんはCCレモン。自宅から徒歩一分もない広小路駅改札の横のファミリーマート。便利だねえ。しかし、そこまで行くにも、私には四苦八苦。早く回復しないかなあ。
味戸ケイコさんからお便り(閑人亭日録)
雨のち曇り、梅雨空。午後、内野さんに付き添われて100メートルほど先の三島信用金庫西支店へ。味戸さんの絵の代金と送料を送金。やれやれ。苦労しながら歩行車でなんとか帰宅。汗~。ふう。
昼前に届いた味戸ヶイコさんからのお手紙を開封。毎日新聞の小国綾子「あした元気になれ」のコピーが同封されている。一部抜粋。
《 味戸さんがその絵のことを話してくれた。「普段は絵に強いメッセージを込めたりしない。でも、この絵だけは違うの」 》
《 世界で争いがやまず、日本の政治の行方も心配で、彼女は今年、とうとう心の中の少女を描いた。 》
これで思い出すのが、三十年あまり前の『子どものころ戦争があった』。これは同名の映画のポスターの原画。原画とポスターを、再来年の企画展で展示の予定。今ではこのポスターは、却下されるだろう。企画展の題は、ないしょ。
「世界を変えた90年代英国アート」(閑人亭日録)
朝、久しぶりにeテレ 「NHK日曜美術館」特集『YBA 世界を変えた90年代英国アート』を視聴。YBA=ヤング・ブリティッシュ・アーティスト。
うーん、別に興味を覚える、惹かれる作品はなかった。”商業的に成功した”と紹介されると鼻白む。都市=人間社会に照準を合わせた批評的(批判的)作品がずらり。それらは西洋美術の歴史の延長上にある。私の関心、興味は、奥深い自然に届く眼差しを感じさせる深自然派の作品。
降ったり止んだり。病んだり、な気分。恢復低調。書斎をあらためて見回すと、かなり崩れている。平積みの本を片付ける気力は・・・失せる。
ネットの見聞。
《 美輪明宏さん老衰で死去 》
https://news.yahoo.co.jp/articles/7069e61cf1a766e88219874426996304c9f6e966
自叙伝『紫の履歴書』大光社を読んで以来のファン。合掌。
地震、台風(閑人亭日録)
昨夜、布団に入ってゆっくりした気分でいると突然、上下に揺れる激震に見舞われ、驚愕。ドカンと揺れたので震源は近い。四つん這いになって書斎へ入る。平積みの本がいくつか崩れている・・・だけ。やれやれ。震源は富士河口湖あたり。富士山は大丈夫だろうなあ。夜なので見えない。
台風接近。昼に近くなって風、雨脚が強くなる。ま、この程度なら怖くはない。雨が止む。夕焼け。