2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

午後はゆっくり(閑人亭日録)

朝、昨日の作業の続き。源兵衛川上流部、大通り上流の岸から脚立を降ろし、川底の茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。大きいものが多い。ぐっと重くなる。無事帰宅。手は冷たいが、汗~。ふう~。 二日続けてゴミ拾いをすると、さすがにこたえる。午後はゆっくり…

「机は、聖域」(閑人亭日録)

雑誌BRUTUS特集「机は、聖域」をぱらぱらと開く。建築家西沢立衛「椅子と本とパソコンがあればそこが机だと建築家は言う。」の仕事場の机に目が留まる。机上に積読本の塔。岩波文庫の『万葉集』、『ゲーテとの対話』他、そしてどーんと積まれているの…

『ジオサイコロジー』三(閑人亭日録)

中沢新一✕河合俊雄『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』創元社 二○二二年一二月二十日 第一版第一刷発行、「第三部 討論 中沢新一✕河合俊雄」を読んだ。《 中沢 これは、じつは大きい問題で、人間の経済史から、宗教史から、全部が関わっている…

『ジオサイコロジー』二(閑人亭日録)

中沢新一✕河合俊雄『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』創元社 二○二二年一二月二十日 第一版第一刷発行、河合俊雄「第二部 聖地の層構造とこころの古層」を読んだ。《 こころには、象徴では理解できないような「こころの古層」がある、というこ…

『ジオサイコロジー』(閑人亭日録)

中沢新一✕河合俊雄『ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層』創元社 二○二二年一二月二十日 第一版第一刷発行、中沢新一「第一部 精神の起源とこころの発生」を読んだ。《 近代社会というのは、農業革命をベースにする新石器前期にみられる豊饒多産な…

『芸術人類学』十一(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「IV 歴史との再会」の「友愛の歴史学のために」を読んだ。彼のおじさんの歴史学者網野善彦の業績の紹介から始まる。《 自由をめぐる思想のビジョンは、網野史学の核心部分に深く埋め込まれています。…

25日(水)『芸術人類学』十(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「IV 歴史との再会」の「壺に描かれた蛙──考古学と民俗学を結ぶもの」後半を読んだ。壮大な構想が展開される。たいしたものだ。脱帽。《 双体道祖神や縄文土器の文様を追ってきた私たちにとって興味深…

『芸術人類学』九(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「IV 歴史との再会」の「壺に描かれた蛙──考古学と民俗学を結ぶもの」を少し読んだ。《 私たち人類の「心」の基本的な仕組みは、数万年来変わっていないのだ。 》 255頁《 「文字記録がなく、彫像記録…

『芸術人類学』八(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「III イデアの考古学」の「山伏の発生」を読んだ。私には全く未知の知見が展開されている。息を呑む。《 修験というものが発生したその瞬間において、何か決定的な飛躍が人々の精神におこったことを、…

『芸術人類学』七(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「III イデアの考古学」の「マトリックスの論理学」を読んだ。《 縦と横にずらっと数字を配列したものを、数学では「マトリックス」と呼んでいます。(引用者・略)どうしてそれを「母胎」や「子宮」と…

『芸術人類学』六(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「III イデアの考古学」の「神と幻覚」を読んだ。《 「エロティシズムという一般的主題のもとに、苦行と法悦の主題を取り込んで、バタイユはこう論じた。「トランセンデンタル(超越的)」なものが人間…

読書お休み(閑人亭日録)

昼前、源兵衛川最上流部、ひろせ橋下流の茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。ヒメツルソバ一株を抜く。ほぼ完収。やれやれ。やや、重い。帰宅。一汗。 午後、来客。昼寝。 晩、会合。 午後七時過ぎ帰宅。夕食。ぐったり。読書の気力失せる。 ネット、うろうろ。…

『芸術人類学』五(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「III イデアの考古学」前半を読んだ。《 そして、さらに重大なことには、西田幾多郎はそうして開かれた「真の無の場所」こそが、プラトンの『ティマイオス』にいう「コーラ」そのものだ、と語るのです…

『杉浦非水』(閑人亭日録)

コロナで行くのを止め、昨日電話注文(受付はファクスと電話のみ!)した図録『杉浦非水 時代をひらくデザイン』静岡市美術館が届く。 https://shizubi.jp/exhibition/20221119_sugiurahisui/221119_01.php ハードカバーの立派な本。驚きの内容充実。これは…

『芸術人類学』四(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「II 神話的思考」後半を読んだ。じつに興味深い。深く共感する箇所が多い。引用は少し。《 西欧における「芸術」は、このような拘束の原理から生まれたものとして、「異教」世界で旧石器時代以来営々…

『芸術人類学』三(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「II 神話的思考」前半を読んだ。《 ここでバイロジック(=複論理)と呼んでいるのは、内部の構造や仕組みはいまのところまだはっきりつかみ出されてはいないが、自分の中に矛盾をはらみながらパラド…

山田博良氏覚書(閑人亭日録)

《 今日は古い恩人、山田博良(川本耕次)さんの葬儀に参加するため三島市へ。山田さんは路頭に迷っていた22歳の私をエロ本屋に誘った、編集者の師匠に当たる人。晩年はネット掲示板の管理人として有名だったようだけど、それは彼の本質のごく一部。多才で賑…

『芸術人類学』二(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「II 神話的思考」を少し読んだ(だけ)。 朝、そぼ降る雨の中、近くのお寺へ。ネットゲリラこと山田博良氏の葬儀へ。『ネットゲリラ』サイト、コメント欄の常連、お三方から供花。合掌。 http://my.sh…

『芸術人類学』(閑人亭日録)

中沢新一『芸術人類学』みすず書房2006年4月15日第2刷、「I 芸術人類学」を読んだ。この前読了した『レンマ学』へ至る思索の過程が見えてくる。そして驚いた記述。《 しかし、それでもまだ何かが足りないという実感が消えませんでした。(引用者・略)人類…

「80年代ノート」(閑人亭日録)

東京新聞連載、田家秀樹「80年代ノート 花開いたJ-POP」。51回のきょうは「静寂と甘美 井上陽水」。《 明菜の曲「少女A」をテレビで見て、その振り付けに「リズムに対しての体の動きがなんか素人っぽくないっていうか、なんか技術的に高度な感じがした…

源兵衛川の作業(閑人亭日録)

7日(土)の草取り作業の記事が静岡新聞に載った。ゴミ箱をえんやこりゃと引きずっている私。 http://www.gwmishima.jp/modules/xelfinder/index.php/view/11960/230111%E9%9D%99%E5%B2%A1%E6%96%B0%E8%81%9E(%E6%BA%90%E5%85%B5%E8%A1%9B%E5%B7%9D%E3%81%A…

源兵衛川 ジオツアー(閑人亭日録)

朝九時、三石神社に集合。源兵衛川最上流部まで遡り、ゆっくり下りながらお昼まで、富士山の熔岩流、土石流よる川の成り立ち、用水の歴史を専門家から学ぶ。知らないことがけっこうあった。 午後、昼寝。インコと遊ぶ。籠に入れるとすぐに出せ出せ、と騒ぐ。…

休養日(閑人亭日録)

休養日。インコと遊ぶ(弄ばれる)。おい、おつむに糞をするんじゃない。と言っても無駄か。かわいいから許しちゃう。 午後、知人宅を訪ねる。 ネット、うろうろ。《 どこから来たのか聞かれて横浜ですとこたえたら「どっちの?」と言われた。ああそうだった…

『レンマ学』十六(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「付録三 心のレンマ学」を読んだ。短い文章に簡明にまとめられている。中沢新一『レンマ学』読了。 ふう。一冊の本で二週間かかったのは初めてかな。じつに野心的な著作だ。一読しただけでは私の…

『レンマ学』十五(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「付録二 レンマ的算術の基礎」を読んだ。《 この縁起法こそが世界の実相なのである。 》 381頁《 人類がそれを知ろうが知るまいがに係わりなく、縁起法は作動し続けている。縁起法は法界(存在世…

『レンマ学』十四(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「付録一 物と心の統一」を読んだ。《 仏教では、この「ゼロ空間」に一種の内部構造を考えます。それは「縁」に結ばれた無限のネットワークであり、どこにも実体をもつものがないから、その本質は…

『レンマ学』十三(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「エピローグ」を読んだ。簡明にまとまっている。《 「レンマ学」は粘菌と『華厳経』の出会いから生まれた「心の学」である。(引用者・略) 『般若経』などにたくみに表現されているように、あら…

『レンマ学』十二(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第十二章 芸術のロゴスとレンマ」を読んだ。ワクワク、興奮する。章題を「芸術のロゴスとジレンマ」と誤表記しそうに。《 よく音楽は感性と理性の結合した表現と言われるが、それは響きの空間に…

『レンマ学』十一(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第十一章 レンマ派言語論」を読んだ。《 言語は人間の心/脳に内蔵されている生得的能力である、というのが生成文法の基本的な考えであるが、レンマ学はそこで言われている心/脳というものを、…

『レンマ学』十(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第十章 レンマ的数論(2)」を読んだ。深淵にして深遠、なダイナミズム。ひたすら読み通す・・・のみ。私の脳、能力はとっても小さい。《 しかしロゴス的知性のおおもとになっているのはレンマ…